対象等
中学、高校
目的
水分を蒸発させることにより、溶液中に含まれていた物質を取り出す
準備
蒸発皿 2枚、三脚、金網、ガスバーナー、チャッカマン、試験管 5本、試験管立て、5%食塩水 5(ml)、5%砂糖水 5(ml)、醤油 5(ml)、味の素水溶液 5(ml)、コカコーラ 5(ml)
実験場所
化学実験室
方法
@ 机上に三脚、金網、蒸発皿と上記の薬品の入った試験管を用意する。
A 金網の上に蒸発皿を一つのせ、この中に上記の5種類の薬品から一つ選び、静かに注ぎ入れる。
B ガスバーナーにチャッカマンで点火し、これを弱火で加熱し、水分を蒸発させる。
C 蒸発皿に残った物質を観察し、結果に記入する。
D 一つの薬品の蒸発が終わったら、もう一つの蒸発皿で、同じ手順を繰り返す。
E 実験を繰り返している間に、使用した蒸発皿を洗って、次の実験の準備をしておく。
F 5種類の薬品の結果がすべて得られたら、蒸発皿はきれいに洗い、最初に置いてあった場所に戻す。
実験場の注意点
・ この実験は困難校で行ったものです。普通は醤油、コカコーラ等の実験は行いません
・ 使用する前にガスバーナーの点火方法を充分に説明します
・ 困難校では、チャッカマンを渡した瞬間に火をつけて遊ぶ生徒がいるので、チャッカマンは実際にバーナーをつける段階まで渡しません。また火をつけたらすぐ回収するようにしています
・ 困難校でのバーナーの扱いには充分注意が必要です。ガスを出しっぱなしにしてから点火したり、ガスのねじを目一杯回してバーナーの先端が取れたり、空気を入れすぎて炎が消えたにも拘わらず元栓を閉めなかったり、バーナーの火の中に鉛筆や消しゴムを入れたりと、様々ないたずらをする生徒がいます。
結果
・ すべて何らかの物質が残りますが、蒸発をゆっくり行うと結晶構造も少し見ることが出来ます
考察、応用
1) それぞれの溶液から出てきたものは何なのかを考えさせます
2) 他にもいろいろな溶液を使って実験を行うことが出来ると思います。何が出てくるかという興味を喚起しながら実験を行わないと、単なる火遊びになってしまいます
生徒さんへ
・ 水を蒸発させるだけで、中の物質を取り出すことができることを確認してください
・ 中の物質がなぜ水と一緒に蒸発しないのかを考えると、説明はかなり難しいです
・ 実験で扱った物質で、実際に残ったものは何かを推定してください
・ 蒸発をゆっくり行うと、結晶構造が見える場合があります