対象等
高校
目的
・ Li リチウム、Na ナトリウム、K カリウムの性質を調べる
準備
Li・Na・Kの小片、試験管 2本、カッターナイフ、ガラス水槽 3個、スポイト、ピンセット、ビーカー(100mlと300ml 各1個)、フェノールフタレイン、チャッカマン、紙、時計皿、保護メガネ
実験場所
化学実験室
方法
a) アルカリ金属と水の反応(教師実験)
1) Li・Na・Kの小片をカッターナイフで切り取り、水の入った水槽に入れる。
2) それぞれの反応の様子を観察し、記録する。
3) この水槽にフェノールフタレインを加え、溶液の色の変化を観察する。
b) Na ナトリウムの性質
1) 配布されたNaをカッターナイフで2分割し、時計皿にのせ切り口を観察し、結果に記録する。
注:Naを手で直接触らないこと。発火したり、皮膚が溶けたりする。
2) この小さな小片の一つを、ピンセットでつまみ、試験管立てに立てた水の入った試験管内に入れ、上からもう1本試験管をかぶせる。
3) かぶせた試験管の口を指で押さえて、中の気体にチャッカマンで火をつけてみる。
注:火を近づけてから指を離すこと
4) 火をつけたときの様子を観察し記録する。
5) 100(ml)のビーカーの上に紙をのせ、中心にくぼみをつける。そこにピンセットでNa ナトリウムの小片をのせる。
6) これにスポイトで1(ml)程度の水を一気にかけ、すばやく300(ml)のビーカーを上からかぶせ、炎の色と変化を観察する。
注:反応は一瞬で終了するので見逃さないように。ビーカー内の気体は有毒なので吸い込まないようにする。
実験場の注意点
・ アルカリ金属は反応しやすいので、取り扱いには注意が必要です。生徒の前で良い格好をしようと大きな破片で演示をしたりすると、溶液が飛び跳ね、強アルカリ性で皮膚に影響を及ぼすことがあります。
・ b−5)の実験はうまくいくと美しいのですが、反応が不完全なとき、ビーカーを開けたりすると、急に反応が進み、飛び跳ねることがあります。
・ 金属ナトリウムの実験は。湿気の多い梅雨時は実施しない方が良いです
・ 水槽はガラス水槽を使います。プラスチック製のものだと動き回ったアルカリ金属が壁面に付着し、そこで発火しプラスチックを溶かすことがあります
結果
1) Li、Na、Kが水槽の水と反応したときの様子をそれぞれ書きなさい。
それぞれの色がはっきり分かります
2) フェノールフタレインを入れたときの溶液の色の変化を書きなさい。
赤紫色になります
3) b―4)の火をつけたときの炎の色を書きなさい。
よく見えません。見えるときは青白い炎かオレンジ色の炎が見えますが一瞬です
4) b―4)の火をつけたときの音を書きなさい。
これは見ていなくても聞こえるので問題ありません
5) b−6)の炎の色を書きなさい。
オレンジ色の炎色反応です
6) b−6)の炎が燃える様子を書きなさい。
一瞬オレンジ色が出て、ビーカー内に有毒ガスの煙が充満します
考察、応用
・ 炎色反応の話しをして、炎の色から物質を特定できることを説明
・ これによって遠くの天体の色を観測して、その天体を取り巻くガスの成分が分かることを解説
・ アルカリ金属の反応が激しくなる理由を周期律表で説明
・ アルカリ金属と水との反応式を解説
生徒さんへ
・ アルカリ金属は反応が激しいので、説明をよく聞いて間違えないように注意してください
・ 水槽にフェノールフタレインを入れると色が変化します。このことから何が分かりますか
・ 水に入れると水素を発生します。この反応式を考えてください