対象等
中学、高校
目的
・ 特定の物質の化学反応により、熱が発生したり、熱を吸収したりすることを確かめる酸
準備
水酸化ナトリウム 1粒、鉄粉 10(g)、塩化ナトリウム 1(g)、尿素 5(g)、炭酸水素ナトリウム 薬サジ1杯、クエン酸 薬サジ1杯、蒸留水、50℃温度計、時計皿200(ml)ビーカー、試験管 3本、試験管立て、スポイト、ピンセット、紙コップ
実験場所
化学実験室
方法
1) 水酸化ナトリウムの発熱反応
@ 蒸留水を約100(ml)とりビーカーに入れ、水温を測定し、結果に記入する。
A 時計皿に置いてある1粒の水酸化ナトリウムを、ピンセットでつまみ試験管に入れる。
* 水酸化ナトリウムは強アルカリ性の物質である。絶対に手で直接持ってはいけない。また周囲に水があると簡単に反応して、場合によっては発火します。
B これにスポイトでビーカーから7(ml)の水をとり、すばやく加える。試験管全体を振り、水酸化ナトリウムがすべて溶けたら試験管立てに立てる。
C この試験管に温度計を入れ、最高温度を測定する。測定後温度計は、丁寧に水洗いする。
2) 鉄粉の発熱反応
@ 薬包紙に入っている鉄粉10(g)を紙コップに入れ、これに薬包紙に入った塩化ナトリウムを1(g)加え、薬サジでよく混ぜる。
A 混ぜ終わったら、スポイトで7(ml)の水をビーカーからとり全体に加え、薬サジで再び少しかき混ぜる。
B この中に温度計を入れ、最高温を測定する。
3) 尿素の吸熱反応
@ 薬包紙に入った尿素5(g)を、試験管に入れ、これにスポイトで7(ml)の水を加え、良く溶かす。
A 溶かし終えたら試験管立てに立ててから、温度計を入れ、最低温度を測定する。
4) 炭酸水素ナトリウムの吸熱反応
@ 3本目の試験管に、薬包紙に入った炭酸水素ナトリウムとクエン酸を入れる。これにスポイトで7(ml)の水を加え、良く溶かす。
A 試験管立てに立ててから温度計を入れ、最低温度を測定する。
実験場の注意点
・ 水酸化ナトリウムの扱いに注意が必要です
・ 湿気のある梅雨時期は避けたほうが良いです
・ 最初に測ったビーカーの水との温度差を調べるだけですが、試験管を手で触っても実感できます
・ 水酸化ナトリウムはかなり発熱しますので、びっくりして試験管を落とす生徒がいます
結果
・ 温度変化がはっきり表れます
考察、応用
・ 化学カイロや冷却剤(冷やロン)などの説明をしています
・ 発熱したり吸熱したりと言うことを実感してもらうためだけで、熱化学方程式とは結びつけていません
生徒さんへ
・ 水酸化ナトリウムの扱いだけは慎重に行ってください
・ 温度計は毎回きれいに洗ってから測定を行ってください
・ 試験管を手で持てば、発熱吸熱を実感することができます