再結晶

対象等

中学、高校

目的

・ 溶液から水分を蒸発させたり、冷却したりすることによって純粋な結晶が得られることを確かめる。

準備

NaCl 9(g)、CuSO4 20(g)、CuSO4の小結晶 3粒、蒸留水、シャーレ 2皿、100ml ビーカー、濾紙 2枚、ロート、ロート台、ピンセット、チャッカマン、ガスバーナー、三脚、金網、100ml メスシリンダー、ガラス棒、温度計

実験場所

化学実験室

方法

実験1 NaClの結晶

1) メスシリンダーで蒸留水25(ml)をはかり取り、ビーカーに入れ、40℃ぐらいまで加熱する。

2) これに9(g)のNaClを入れ、ガラス棒でよくかき混ぜ、すべてを溶かす。

3) この溶液を濾紙で濾過しシャーレに集める。

4) これを後ろの空いている机の上に置き班名を書いた大きな紙をのせ、ふたをする。

5) 毎日1回結晶の出来具合を見に行き、図と共に記録する。

実験2 CuSO4の結晶

1) 教卓上にあるCuSO4の小さな結晶の中から、形の良いものを三つ選ぶ。

2) メスシリンダーで蒸留水50(ml)をはかり取り、ビーカーに入れ、70℃ぐらいまで加熱する。 

3) 火は消さずに、弱火で加熱しながら、これに20(g)のCuSO4を入れ、ガラス棒でよくかき混ぜ、すべて溶かす。

4) この溶液を実験1と同じように濾紙で濾過し、シャーレに集める。

5) この溶液の中に、あらかじめ選別した小結晶を3粒、互いに距離を置いて置き、上から班名を書いた濾紙をかぶせておく。

6) 実験1と同様に、毎日1回結晶の出来具合を見に行き図と共に記録する。その際最初においた3個以外の場所に結晶が析出していたら、ピンセットで静かに取り除く。
    
* 1週間後に実験は終了とし、溶液は流し、中の結晶は再度溶かし、指定された容器に入れるか、記念に持ち帰る。

実験場の注意点

・ 硫酸銅の結晶の色がきれいなので、困難校ではすぐに生徒は「食べられるか?」と聞いてきます

・ 出来上がるまでに日数がかかる実験なので、生徒は観察を忘れてしまいます

結果

・ どうゆう条件で大きな結晶が育つのか、実験を実施する班によって、結果はかなり異なります。大きな結晶が出来る班もあるし、小さなザラメのような結晶がたくさん出来る班もあります

考察、応用

・ 他の様々な物質で結晶を作ってみたいと申し出る生徒がいます

・ 条件がうまく合うと、NaClでも1辺5mmぐらいの立方体が出来ることがあります

・ ミョウバンの実験が有名ですが、糸で小さな結晶を吊したり、大きくするのに時間がかかったりするので、実施はしていません

生徒さんへ

・ 硫酸銅は有毒な物質です

・ 結晶ができるまでに時間がかかります

・ 現状なら観察の代わりにスマホ等で画像を残すと良いかもしれません



化学実験の表紙に戻る


物理屋の教育あれこれに戻る