自分の個性、性格、興味、関心を知ろう

1.進路を決めるにあたって

 だいたいどこの高校でも、生徒が進路を決めていく過程を以下のように考えています。

1年:興味、関心、適性の把握
2年:進学、就職の選択。学部、学科、職種の決定
3年:進学を希望する学校、企業の選択。受験方法、受験科目の決定

 この流れに沿って、1学期から3学期まで順に進路に対する意識付けが行われています。そこでこれを読んでいる方に、改めて具体的にどのような指導が行われるのか、順を追って説明します。

2.自分の個性、性格の特徴を自分自身で分析する

 自分自身の個性や性格を考えます。自分はどんな性格なのか、どこに特徴があるのか、譲れないことは何か等です。全然思いつかない場合は、ネットで性格検査等で検索すると、いろいろな無料サイトが出てきますから、そこで試してみると良いと思います。性格検査等を学校で行う場合もあります。

 具体的にはこんな言葉が並びます。理想派、現実派、自己中心的、協調性、責任感、理性的、感情的、客観的、主観的、明朗、慎重、努力家、几帳面、時間に正確、思いやり、寛大、寛容、正義感
 
 どの語句が自分の個性に適合しているでしょうか?正直なところ、たった一つの言葉で自分の性格を表せるわけがありません。またある時は自己中心的であっても、場合によっては協力的になるというように、相反する性格が共存していることも分かると思います。

 ここで把握することは、性格分けではなく、自分の傾向を知ると言うことです。それによって徐々に進路の具体例が見えてくるはずです。

3.自分の関心はどんなところにあるか

 日々生活している中で、自分が興味をもてる学問の分野はどこにあるかを考えます。ここでは内容が難しいとか、自分には無理とか決めつけないで、気楽に考えることを勧めます。

 具体的には、政治、経済、経営、地理、歴史、法律、社会、福祉、国文学、英文学、言語学、生物、機械、建築、電気、エレクトロニクス、コンピューター、自然、医療、看護、天文等々です。

 ちょっと見れば分かることですが、これらの語句は大学の学部や学科に直結しています。当然ながらこれ以外にもいろいろ候補があります。また例えば物理と心理学とか数学と英文学とか、相反するような分野に興味がある場合もあります。これも当然です。徐々に決まっていくことですから、いろいろな候補があるということはむしろ良い傾向だと考えてください。

 逆にまったく関心を持てるものがない、という場合の方が重症です。その場合は就職という選択肢も考えなくてはなりません。

4.中学、高校の授業科目への興味、関心は

 これについては、日々勉強をしているはずなので、好き嫌いははっきりしていると思います。ここではではなぜその科目が好きなのか、なぜ嫌いなのか、またはなぜ得意なのか、不得意なのか、ということを自分なりに分析してみると良いと思います。

 具体的には、国語、数学、英語、地歴、公民、理科、体育、芸術、家庭、情報といった科目を高校で勉強します。またそれぞれの科目の特徴に文章、計算、実技といったキーワードもあります。

5.趣味、特技、資格で考える

 趣味は持っている人と持っていない人がいるかもしれませんが、学校の制約を離れた趣味というのは、その人の性格や関心を一番良くあらわしています。

 主な趣味には旅行、料理、読書、音楽、手芸、コンピューター、スポーツといったものがありますが、他にも様々なものが趣味として考えられます。また自分の特技や資格も自分自身を知る上で大切な要素です。なぜその資格を取る気になったのか、また取れたのか、ということを考えることが大事です。

 高校生が取得できる具体的な資格としては、英語検定、漢字検定、数学検定等の検定が代表的なものですが、それ以外にもいろいろあります。また特技は珠算、書道、ピアノ、等が一般的ですが、その他に料理や空手、楽器演奏などいろいろ考えられます。

6.まとめ

 以上いろいろ書いてきましたが、要はいろいろな方面から自分という人間を見つめようと言うことです。最初はよく分からないと思いますが、考える癖をつけると、何かをきっかけに、「ああ、自分はこうゆう人間だったんだ。じゃあこんなことをやってみたいな」と思えるときが来ると思います。



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