尿検査のまとめ

 これまでまとめてきた尿検査の項目について、結論だけをまとめると以下のようになります。これを見ると一目瞭然ですが、尿検査の主たる目的は腎臓機能が正常かどうかを判断するものだと言うことです

尿蛋白が陽性 腎臓の機能低下 腎炎

糖が陽性 腎臓の機能障害 腎炎、糖尿病

尿潜血が陽性 腎臓、輸尿管、膀胱中に血液が漏れ出た 腎炎、尿管結石、膀胱炎

ウロビリノーゲンの数値が大きい 肝臓の機能障害、赤血球の異常 肝炎、肝硬変、溶血性貧血
ウロビリノーゲンの数値が小さい 胆のうの異常、腎臓の機能障害 胆石、腎機能障害

比重が大きい 尿中の成分が多い 糖尿病、脱水(嘔吐、下痢、発熱、発汗)
比重が小さい 尿中の成分が少ない 腎炎、腎不全

pH<5 体内の水分不足 運動後、下痢、腎炎、糖尿病
pH>8 感染症による膿が尿に混じる 腎盂炎、膀胱炎、尿道炎


血液中のクレアチニン量が多い 尿中のクレアチニンが少ない 腎臓の機能障害


 ただし最初に書いたように、何故腎臓の機能障害が起きたのかという原因を考えないといけません。

 つまり腎臓そのものが悪いのではなくて、悪性リンパ腫によって他の臓器等に異常が起き、その影響が腎臓の機能障害を起こしている場合があるからです。(我が家の連れの場合はそうでした)

 また腎臓の機能障害の程度を知るには、クレアチニンの数値が一番役に立つようです。これは連れが入院中に常に主治医から「クレアチニンの数値が・・・・」だから回復したとか、まだもう少し時間が必要という言い方をされたからです。

 もちろんこれも、1回の検査の数値で決まるのではなく、数回の検査の数値の動きを見て、正常値に近づけば回復中、遠ざかれば悪化、と言うように考えることが出来ます


表紙に戻る 尿検査、血液検査 血球に関する数値