抗ガン剤の歴史


 今使われている抗ガン剤がいつ頃発見または作られたのかということを知るのも大事かなと思い、ウィキペディア等を参考にしながらまとめてみました。

年号 内容
1943 ナイトロジェンマスタードが白血球を減少させることを発見
白血病や悪性リンパ腫への治療薬となる
1949 ナイトロジェンマスタードNーオキシド(ナイトロミン)が誕生
日本で初めて作られた抗ガン剤
1956 抗生物質の研究からマイトマイシンを発見
1960前後 植物アルカロイドのビンブラスチン(エクザール)の臨床試験が行われ製品化
代謝拮抗薬のフルオロウラシル(5−FU)が開発される
メトトレキサート(メソトレキセート)、メルカプトプリン(ロイケリン)も同じ頃開発
1963 放線菌の研究からブレオマイシンを発見
1968年に認可。しかし肺線維症という副作用も
1970年代 プラチナ製剤のシスプラチンが登場


 これ以後続々と新しい抗ガン剤作られ、私の力量ではその歴史的経過をまとめることは不可能でした。ただ抗ガン剤の発端は化学兵器であるという認識は重要だと思います。

 つまり毒物を体に入れて、ガン細胞を破壊する、というのが目的ですから、当然体には抗ガン効果以外に

@ 毒性そのものの作用
A 薬物による副作用
B 正常細胞への影響

という大きな負担がかかります。

 従って、どの程度まで使用を許されるのか、具体的にはどの程度の量を何回ぐらい、どのくらいの期間を空けて用いるのか、ということがひじょうに大事だと思います。

 もちろん患者側には、こういった知識も経験もありませんので、医者の言うままに治療を受けなくてはいけないわけですが、それには医師との信頼関係も大きく関わります。

 また治療を受けているのは患者ですから、薬の効果や副作用についての知識はなくても、体調は自分自身が一番分かるはずです。これ以上やったら危ない、という感覚を大事にしてもらいたいと思います。

 我が家の連れは、最後の治療で、これ以上やったら骨髄が回復しないのではという感覚があったにもかかわらず、医師の説得に負けて?治療を実施。その結果悪性リンパ腫から急性骨髄性白血病、更に肺炎となり他界しましたので、今でも悔やんでいる部分があります。

 なおこのような強い毒性を持つ抗ガン剤ですから、これらの薬を調合するのは大変神経を使う作業で、調合者が毒物の影響を受けないように、それこそ放射線防護服のような作業衣を着て行われているようです。

 そんな毒性の強いものを体内に入れているんだ、と言うことも知っておくべきだと思います。


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