抗ガン体質を高めるには

 しつこいようですが、再び前々回の(ガン細胞の生産力+新たなガン細胞の生産力+骨髄抑制+副作用)><(アポトーシス+免疫+化学療法)という私自身が勝手に考えた式を見つめています。

 この項目の中で、右辺が大きくなればガン細胞は消失していくはずで、実際普通の健康な人の場合は、日々ガン細胞が数千個生まれていても

 (ガン細胞の生産力)(アポトーシス+免疫)という式が成り立つためにガンにならない、と言えるわけですが、もしかすると右辺にはまだそれこそはっきり分からない他の要素も入っているのかもしれません。

 それは顕微鏡や生化学検査では検出出来ないできたてのガン細胞と同じで、検出限界以下の化学物質やホルモン、酵素といった物質かもしれません。もしかすると単なる精神状態かもしれないなとも思えます。いずれにしても何らかの+αの要素がありそうだな、と言う気がします。

 そう考える根拠の一つは、左辺のガン細胞生産力というのが、どうやらストレスというもので大きく左右されると、様々なガン解説書に書かれていることが多いからです。

 一方、人間というか、生命というのは常に相反する二つの機能を持っていて、それが常にバランスを保っていて健康状態を維持しているとも書かれています。

 交感神経と副交感神経のバランス、血糖量や体温の調節等、生物の教科書では、これをホメオスタシス(恒常性)という言葉で表しています。

 でこれらのバランスが何らかの原因で大きく傾くと病気になる事が多いわけですが、もしストレスでガンになる可能性が高くなるのなら、ストレスのない平静な、ある意味満ち足りた精神状態(幸福感?充足感?)ではガンが発生しにくい、と考えることも出来ます。

 つまり健康な人の場合にガンが発生しない理由は、多少のストレスがあっても

 (ガン細胞の生産力)+(ストレス)(アポトーシス)+(免疫)+(幸福感?)

というような式が成り立っているため健康状態を維持できると解釈しても良いのではと思えます。

 なんでこんなことをクドクド考えているかというと、最初の式に書いたように、化学療法は確かにガン細胞駆逐に効果がありますが、左辺の新たなガン細胞の生産力+骨髄抑制+副作用といった項目も同時に大きくなるため、見た目ほど効果が上がっていないのではと思えるからです。

 そこで化学療法に頼るよりも、自分自身の抗ガン体質を高めるという部分に注目して、化学療法に代わる様々な代替療法が提案されているわけで、いずれそれについても考えなくてはいけないなと思っています。

 とはいうものの、普通の病気でも薬を使えば、使わないときよりも体が早くまたは楽に健康状態を回復することも間違いありませんから、一方的に化学療法を否定して、拒絶する必要はないようにも思います。(悪性リンパ腫については抗ガン効果があると言う共通見解があることが根拠です)

 その意味では、最近様々な化学療法に取り入れられている、リツキサンのような分子標的薬が、本当にガン細胞だけを攻撃するなら理想的な薬(インフルエンザのタミフルのような感じ?)になり得るとは思っています。


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