赤血球がくっついてしまう原因

 赤血球自体が固くなる理由の一つは、動脈硬化と同じで、赤血球の細胞膜にコレステロールや中性脂肪が付着することによって起こることが分かりました。
 
 つまり柔軟性のあるプヨプヨしたかたまり(赤血球)の周りに粘土みたいなものがくっついてしまったというような状態です。

 次にいわゆるドロドロ血液と一般に呼ばれている状態の血液を観察すると、赤血球同士がくっついて固まりになっていたり、一列に並んでくっついていたりする様子を見ることが出来ます。

 これはどのようなことが原因で起きるのかと言うことを調べてみました。

 そもそも物がくっつくというのはどうゆう事かというと、互いに何らかの力(万有引力や静電気力、磁力等)で引っ張り合うか、細胞膜の表面になんらかの粘着性の物質がくっついて、それが接着剤の役目をはたしてくっつくか、細胞膜そのものが何らかの変化をするかと言うようなことが考えられますが、力についてはあまり考慮する必要なないように思います。

 ということは粘着性の物質が血液中に存在するのかもということが疑われるわけですが、調べてみるとこれはすぐ分かりました。犯人は糖分です。 

 実際の細かいメカニズムはよく分からないところもあるのですが、血液中に糖分が多くなりすぎると、その糖分が細胞膜と反応し、細胞膜の構造が変質し、くっつきやすい状態になるようです。

 実は以前化学の実験で、10mLの水に何個の角砂糖が溶けるかという簡単な実験をやったことがあります。この時は反応を促進するためバーナーで熱しながら行いました。

 その時の結果ですが、10mLと言うとコップで深さ5mmに満たない水の量ですが、入れても入れても溶けるのでびっくりします。

 これは砂糖の溶解度を見れば予想できることですが(20℃の水で20gぐらい。90℃になると50g近く)、加熱すると4gの角砂糖は10個以上溶けます。

 最後の方は、これは料理の本でも見られますが、ドロドロの水飴状になり、さらに加熱を続けるといわゆる茶色の「べっこう飴」が出来ます。

 この時の液体の様子はすぐに分かると思いますが、まさに粘りけと粘着性の高い溶液になっています。

 人体の体温は36〜37℃ぐらいですが、やはり糖分が増えれば粘度が増し、それが赤血球表面に付着すれば、そこで化学反応を起こさなくても、他の血球と容易にくっつきやすくなるような気がします。

 つまり糖分の摂り過ぎや糖尿病で血液内の糖分がうまく処理されない場合、血液中の糖分が増えてしまい、赤血球がくっつきやすくなると言うことです。

 と言うことは必要以上の糖分を摂取しないということ、そしてもし糖尿病等の症状があれば、それを解決することが大事だという事になります。


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