免役の種類ですが先ず大きく二種類に分けられます。一つが生まれつき備わっている「先天性免役」で、この中には「血液凝固」「食作用」「炎症反応」の三つが含まれます。
もう一つが生まれた後で得られる「獲得免役」です。これには「体液性免疫」と「細胞性免疫」があります。以上をまとめると以下のようになります。
先天性 免疫 |
血液凝固 | 血小板 | 出血時に、血液を固めることによって血が流れ出るのを防ぐ その結果傷口がふさがれる |
食作用 | マクロファージ (白血球の一種) |
生体内に取りこまれた異物の捕食、分解 | |
炎症反応 | 細胞 | 細胞からの化学物質で、血流を活発にして、異物処理を 迅速に行う(不要な異物をどんどん運び出す) |
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獲得 免疫 |
体液性免疫 | B細胞 | 抗原が結合すると活性化し、T細胞の援助により 抗体を作り出す |
細胞性免疫 | T細胞 | 感染細胞やガン細胞に結合し、細胞死(アポトーシス)を 誘導する |
ただ一般的に我々が「免疫」と呼んでイメージするのは、いわゆる「獲得免疫」の事だと思います。特にこれから話題にしなければいけないのは、ガン細胞の細胞死(アポトーシス)を起こすためにはどうしたらよいか、ということが話題になると思いますので、こちらの原理に話が進むと思います。
というわけで、いよいよこのサイトのメインの主題であった「悪性リンパ腫」というものの本質に必然的に迫らざるを得ないなと考えていますが、どこからどのように迫っていくのか。まだ私の頭の中も整理できていないので、話があちこち飛躍しまとまりのない章になるかもしれないことをあらかじめお断りしておきます。
というわけで「免疫」特に後半の「獲得免疫」について理解するために、再度免疫に関係する血球についてもまとめておきたいと思います。すなわち白血球の分類です。
顆粒球 | 好酸球 | 酸性の染色液によく染まる白血球 |
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好中球 | 中性の染色液によく染まる白血球 |
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好塩基球 | 塩基性の染色液によく染まる白血球 |
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リンパ球 | T細胞 | ヘルパーT細胞 | サイトカイン(細胞を活性化する)を放出する B細胞が抗体を作り出す手助けをする キラーT細胞のはたらきをたすける |
キラーT細胞 | 標的になった感染細胞を細胞死(アポトーシス)させる |
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B細胞 | 抗原が結合すると活性化し、T細胞の援助により抗体を作り出す 一部は抗原を記憶する(これが免疫のイメージに近いかもしれません) |
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NK細胞 | ガン等の異常な細胞を攻撃する (このことからNK細胞活性化と良く言われるようになったようです) |
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単球 | マクロファージ | 抗原を捕食、分解しながら、その情報をT細胞に伝える |
しかしつくづくうまくできているなと思います。特に外部から侵入した異物や細菌、ウイルスに対する防御反応は素晴らしいものがあると思えます。
反面、内部に生じた自己矛盾の細胞であるガン細胞に対しては、積極的にそれを駆逐する戦力が乏しいなと感じることも事実です。従って、実際の生体内では乏しい戦力をやりくりして、日々生まれたばかりのガン細胞を駆逐している、と言うことになりそうです。