NK細胞の「活性を高める」とは?

 昨日の記事を書いてから、時間があるとNK細胞の活性とは何を意味しているのかと言うことを考えていました。またネットでもいろいろ検索してみましたが、結論から言うとよく分かりません。

 「活性を高める」と様々なページに記述がありますが、活性を高めることによって何が変わったのか具体的に書いてあるものはありません。

 基本的には、「活性が高まったNK細胞」というのは、異物認識能力が高くなり、そこに素早く移動して、その異物に対して攻撃をしかけ殲滅する能力が高まったと言うことになるのだと思いますので、これは分かっています。

 問題は活性が低かったNK細胞と、活性が高くなったNK細胞はどこが違うのか(数の違いか、センサーの感度の違いか、認識後の攻撃力かという部分です)、ということがどうしても分からないということです。

 ただ上記の説明と重複しますが、活性という言葉を異物との反応性と言う言葉で置き換えると、活性が高まったというのは、反応しやすくなった、というように言い換えることも出来るなと思っています。

 実際ネットでは、NK細胞の活性を測定するために、実際の腫瘍細胞と反応させて、どのくらい殺傷能力があったかということを測定する方法があるようなことも書かれています。

 つまり個々の細かいところはとりあえず置いておいて、実際にどのくらい反応するか、と言う部分に重点を置いて免疫力とか活性という言葉を使っているように感じられるということです。

 そうすると、私が比較的よく知っている、高校ぐらいの無機化学の分野の知識で、化学反応をより円滑または激しく進ませる方法は何かと考えると、

@ 反応物質の濃度を濃くするかを増やす

A よく混ぜる、または混ざりやすくする

B 温度を上げる

C 触媒を使う(無機物では触媒、有機物では酵素というように使い分けています)

と言う方法が考えられますので、これをNK細胞の細胞としての有機化学反応に置き換えると(ちょっと乱暴な展開だとは思いますが)

@ NK細胞の濃度または数を増やす

A 血行を改善し、NK細胞が動きやすい状態にする

B 体温をタンパク質の変性や異常が起きない範囲で上げる。またはCにも絡みますが、酵素等の触媒をうまく活用するために、体温を37度ぐらいにする

C NK細胞が活動する際に利用する化学物質(酵素に限らず)の濃度を濃くする

と言うようなことが考えられます。(私の考えです)

 なんだかクドクドと似たようなことを書いているなと思われる方もいると思いますが、ネットでいろいろガン細胞とNK細胞の関係について調べていると、ともかくNK細胞が増えればいいんだ、というニュアンスで書かれている記述がやたら多いので、そんな単純なものではないだろう、と思っているからです。


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