続きです。水と免疫力の関係を考えるためには、細胞内の水と細胞外の水のそれぞれのはたらきについて考えなくてはいけない、というのが前ページのまとめです。
つまり細胞外の水(血液、リンパ液、組織液)のはたらきとして、免疫力との関係を考えると
@ 免疫細胞を体のすみずみまで運搬する
A 栄養分を溶け込ませ、それを細胞膜を通して細胞内に浸透させる
というのが、主なはたらきになる気がします。
次に細胞内の水は
、
@ 細胞外から取りこんだ各種栄養素を、細胞内の水の中に的確に溶かし込み
A 細胞内の様々な小器官に運搬
B 小器官で分解、再合成して出来た製品を再び水に溶かして活用する
というはたらきがスムースに進むのが、良い水の条件になりそうです。
ということは、どちらの場合にも言えることですが、体にとってありがたい水というのは、水そのものが
1) 粘性が少なく流れやすい(運搬しやすい)
2) ものを溶かしやすい
3) 溶けたものが細胞膜を通過しやすい
4) 溶けている物質のやりとりが行いやすい
等の性質を持っていると良いように思います。
しかしながら、一般的に何かを水に溶かせば溶かすほど、水の中の不純物は多くなり、水は粘性を増し、体内を流れにくくなるようにも思います。
この矛盾を解決するためには、水に溶けるものや、水分子の集合体が小さい方が良い、と思えるわけで、それが水クラスターという言葉で表され、浄水器等の宣伝文句にも使われているような気がします。
そこで今度は水クラスターについて調べないといけないわけですが、これは水分子の構造の特異性から説明することが出来るようです。
そもそも水分子というのは、水素原子が2個、酸素原子が1個、全部で3個の原子が結合したものですから、これを水素原子の元素記号Hと酸素原子の元素記号Oを使ってH2Oと表すわけです。
ここまでは中学校の知識ですが、ではそのH2Oという原子のかたまり(分子といいます)はどんな恰好をしているのかということが大きな問題です。
通常化学を多少囓ったことがある人は、H2O分子というと、弥次郎兵衛のような構造をしている事を知っています。つまり酸素Oが真ん中にあって、その両端に水素Hが腕を出すのですが、、その腕はH-O-Hというような一直線にはならず、
O-H
|
H
というような、90度に近い角度に折れ曲がっている構造をしているわけです。実際には、この折れ曲がった角度は105度ぐらいで、この折れ曲がっているという構造により、水の様々な性質が生まれます。
個人的に思うことですが、もしこの水分子が折れ曲がっていなければ、生命そのものも生まれていなかったのではないかとすら思えますが、この折れ曲がった事による水の特性は次のページでまとめたいと思います。