免疫力を高める野菜とその成分

 調べ初めてすぐに分かったことは、その種類の多さです。健康雑誌が手を変え品を変え、あれが良いこれが良いと言う記述を1年中していますが、ともかく体に良さそうな食べ物はいっぱいあります。

 だからといって、それだけを食べればよいかというとそうではなく、基本的にはバランスの良い食事をした上で、という前提条件があるのだと思います。

 一方私の連れもそうでしたが、化学療法を行うと、その強い副作用により味覚が変わり、胃が荒れ、吐き気が激しいため、通常の食事すら食べられないという事態に陥ることもあります。

 その意味ではガンに効果があると分かったとしても、なかなか継続的に食べることは難しいだろうなあという気もしています。

 前置きはこのぐらいにして、ネットで「ガンに効く」「免疫力を高める」という検索語句で、どんな野菜が該当するかを調べてみました。結果は以下の通りですが、正直に言うと「何じゃこりゃ」というのが私の感想です。

 というのも、我々が普段からスーパーで買って食べている野菜のほとんどすべてが、何らかの形で体に良い、とされているからです。その意味では、特定の野菜をたくさん食べるのではなく、様々な野菜を食べることが基本であるような気がします。

 またいくら野菜に素晴らしい成分が含まれていても、調理方法によってはそれらの成分が分解したり、流れ出したりしてしまう可能性もあります。だからといって生野菜が良いとは限らないので、なかなか料理も大変です。

 以下ネット上に記載されていた野菜の名称です。


 アシタバ、アスパラガス、オクラ、カブ、カボチャ、カリフラワー、キャベツ、キューリ、クレソン、ケール、玄米、ゴボウ、サツマイモ、サトイモ、シソ、ジャガイモ、ショウガ、ズッキーニ、セロリ、大根、大豆、タケノコ、タマネギ、朝鮮人参、チンゲンサイ、トウモロコシ、トマト、ナス、納豆、ニラ、ニンニク、ニンジン、ネギ、パセリ、ピーマン、ブロッコリー、ホーレンソウ、モロヘイヤ、モヤシ、ヤマイモ、ラッキョウ、レタス、レンコン


 一方こういった野菜に含まれている成分で、「免疫力を上げる」または「体によい」とされる成分は


 アリシン、アンセリン、アントシアニン、イソチオシアネート、イソフラボン、オリゴ糖、カリウム、カルシウム、カルノシン、カロチン、クエン酸、クロロフィル、ジアスターゼ、食物繊維、ジンゲロン、タンニン、チャランチン、鉄分、ビタミン類、フラバノン、フラボノール、βグルカン、ペクチン、ポリフェノール、ムチン、モモルデシチン、リモネン、硫化アリル


 これまで、私が健康に関心を持っていろいろ調べてきた成分も含まれていますが、これまた聞いたことのない成分もいくつか見られます。

 しかもほとんどの記述は、これこれの野菜にはこういった作用のあるなんとかという成分が含まれているので免疫力が高くなる、という単純な論法です。

 しかしその野菜を食べ続けて臨床試験をやった例はあまり聞いたことがありませんので、それを利用する側は、「もしかしたらこれが効くかもしれない」と、半信半疑で食べることになります。

 しかしそれでは一時それを食べたとしても、すぐに効果が出るとは考えられず、やがて「これはそんなに効かない。もっと他の野菜を試してみよう」という事になってしまいそうです。

 そうやって次から次へと食べ物を変えることによって、かえっていろいろな野菜を食べることにもなりそうですが、考えようによっては疑心暗鬼のまま、次から次へと体に良さそうなものを食べ続けるという事になってしまいそうで、その場合の体の負担が心配です。

 ではどうすればよいかと言うことですが、科学的にアプローチするなら、それぞれの野菜に含まれている成分は分析できていると思いますので、その成分が人体に対してどのような作用を持つのかと言うことを調べ、その作用が自分の体に良い影響を及ぼすと確信できた時点で料理方法を考える、と言うことになりそうです。

 自分で書いていて気がついたことですが、これは他ならぬ、漢方の考え方かなと言う気がしてきました。
  


表紙に戻る ガンに効くと言われる食品 キノコ、果物、海産物