瞑想による生理的変化

 瞑想の目的は主として「心を落ち着かせる」事だと思えます。では心が落ち着くとはどうゆうことか?そもそも心とは何か?等々、真面目に追究していくと何だか訳が分からなくなてしまうように感じますが、余り追究するとそれこそ心が乱れますのでほどほどにして、心が静かな状態というのを先ず考えてみました。

 ネットにより「心が落ち着いた状態」とか「心が静かな状態」という語句を使って検索すると、「自律訓練法」というウィキペディアのページが第一番目に表示されました。

 内容を読んでみると、ある種の自己催眠状態のようで、ストレス緩和、心身症、神経症に効果があると書かれています。私の拙い知識では瞑想との違いがよく分からないのですが、目的とするところは「心を落ち着かせる」と言うことだと思います。

 やり方は一定の順序がありますので、やってみたい人はそれをきちんと踏襲しないと効果が上がらないばかりか、副作用も生じる可能性があると書かれています。

 いずれにせよ別のページでは、この訓練によって

@ 自律神経機能が正常になる

A 血流が良くなる

B 皮膚の温度が上昇する

C 呼吸が落ち着く

D 胃腸等の内臓のはたらきが良くなる

というような効果が示されていますので、瞑想等についても、これと同様の効果が得られるのかなと思えます。

 それでは更にしつこく、自律神経機能が正常になるとはどうゆうことかを考えてみると、その前提にあるのは自律神経が乱れていると言う前提です。

 自律神経というのは、外的な条件によって体の恒常性が変化するのを調整して一定の状態を保つ働きがあります。つまりバネばかりにおもりを吊して釣り合いの状態を保っているのが恒常性だとすれば、バネばかり全体が外的な要因で揺さぶられたとき、なんとかもとの釣り合いに戻そうとする復元力のようなものだと思われます。

 ところが外的な影響が余りに大きい場合、例えばバネを目一杯引き延ばした状態にすると、バネは伸びきってしまい元の形に戻らなくなります。同時に復元力も消えてしまいます。

 体の中でこのようなことが起きれば、体の恒常性は維持出来なくなくなるので様々な不調が起きると言うことになりそうです。

 ちなみに外的な要因で自律神経に負担がかかるのはどちらかと言えば交感神経系の緊張によるものだと思われます。つまりストレス等に寄って極度の緊張を強いられ続けると言うような状況です。

 一方瞑想によって刺激を受けるのは主として副交感神経系ですから、交感神経系が極度に緊張しているのを戻す働きがあると思われます。

 つまりガンの治療という意味では、ストレスの軽減によってガンの予防になりそうだということです。ただし今まさに活発な増殖を行っているガン細胞そのものに効果があるのかどうかは、ここまでの考察では不明です。

 従って予防出来る可能性はあっても治療に効果を発揮するかどうかは、自律神経機能への働きだけでは心許ないと言うことになります。


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