生まれた直後の生物は、ガン細胞をほとんど持っていないと考えられるので、ガンは細胞分裂の途中で生じるのだと考えられます。そこで人間の1個の細胞は、一生の間に何回ぐらい分裂するのか、ということに関心を持ち調べてみました。
これは調べるとすぐに分かりました。約50回だそうで、この回数を過ぎると細胞そのものが、それ以上分裂しないようにわざと死んでしまうようです。これをアポトーシスと呼ぶそうです。
つまりこれ以上分裂を繰り返すとミスコピーの確率が急増する?、ということを暗示しているのかなと感じました。ちなみに細胞自身が死んでいく過程が「ウィキペディア」にまとめられています。
それによると、細胞が丸くなり、核が凝縮。DNAが短い単位に切断され(遺伝物質が破壊され)、細胞が小さな断片に分解する、ということのようです。
すごいですね。自分自身を切り刻んで、痕跡が残らないように粉砕していくというのは壮絶です。さすがに生体のメカニズムは凄いと思って読んでいたら、その先に重要な事が書かれていました。
以下ウィキペディアの内容のコピーです。
多細胞生物の生体内では、癌化した細胞(そのほか内部に異常を起こした細胞)のほとんどは、アポトーシスによって取り除かれ続けており、これにより、ほとんどの腫瘍の成長は未然に防がれていることが知られている。また、生物の発生過程では、あらかじめ決まった時期、決まった場所で細胞死が起こり(プログラムされた細胞死)、これが生物の形態変化などの原動力として働いているが、この細胞死もアポトーシスの仕組みによって起こる。例えばオタマジャクシからカエルに変態する際に尻尾がなくなるのはアポトーシスによる[1]。線虫では発生において起こるアポトーシスがすべて記載されている。人の指の形成過程も、最初は指の間が埋まった状態で形成され、後にアポトーシスによって指の間の細胞が死滅することで完成する。さらに免疫系でも自己抗原に反応する細胞の除去など重要な役割を果たす。 |
特に前半2行に注目しました。すなわちガン化した細胞が生じると、それらは自然にアポトーシスという現象により自然消滅するんだということです。
ということは細胞増殖の過程でミスコピーが起きた瞬間に、これは駄目な細胞という判断がどこかで行われ、その細胞の自爆装置みたいなものにスイッチが入り、自然に死滅すると言うことです。
そうすると、ここまででガンの発生を考えるポイントや疑問がいくつか出てきました。
@ 通常の細胞が細胞分裂を経て生きている期間はどのくらいか
A その細胞分裂で、ガン化するようなミスコピーの確率はどのくらいか
B 正常な細胞でも50回ぐらい分裂をするとアポトーシスが起きるのか
C ガン化した細胞をどのように探知するのか
D 探知した細胞の起爆スイッチを押すメカニズムはどのようなものか
E 探知した細胞が自然消滅しない確率はどのくらいか
F ガン化した細胞を組織が探知できない場合があるのか
G 自然消滅しなかったガン細胞は、ひたすら増殖を続けるのか
H 人体の免疫機構はどのように関与するのか
I 免疫以外でガン細胞を消滅するメカニズムは人体内に存在しないのか
なんとなくガンについて考えようと思い書き始めましたが、、少し調べるべき内容が見えてきました。