化学療法終了後の強いだるさの原因

 化学療法治療中に、副作用として「だるさ」を訴えることが多いです。様々な薬剤が同時に体内に投与され、そのどれもが危険な毒物に近い性質を持っているわけですから、「だるさ」を感じるのは当たり前のような気もします

 しかしここでいう「だるさ」というのは、化学療法で実際に薬物が投与されている期間以外の時期に極端な「だるさ」を感じることがあるということです。

 原因ですが、多くの場合化学療法が終わってしばらくしてから表れることが多いので、血液検査結果の表を見ながら考えていた結果、どうやら化学療法によって血球数が著しく減少する頃に「強いだるさ」が表れることに気がつきました。

 つまり骨髄で減少した血球を一気に増やそうとするため、それ以外に体力を確保する余力がなくなり、体全体がだるくなるのではないかと思われます。

 またそういう状態なら運動も出来ませんから、体の方の都合としては血球数増加に専念できるということなのかもしれません。

 ただ化学療法を何クールも繰り返していると、最初はあっという間に増加した血球も、徐々に回復に時間がかかるようになります。

 そうなってきたら、化学療法によって悪性リンパ腫細胞が駆逐される効果よりも、副作用の方が大きくなっている証拠ですから、いたずらにクールを重ねることは控えるべきだと思います。

 ただその見極めは専門家でも難しいのだろうなとは想像しています。個人的にはノイトロジンを頻繁に使っても好中球が回復しないとか、赤血球や血小板の輸血の頻度が上がってきたという時期が目安になるとは思っています。

 といわけで、我が家のYの場合は、クール終了後、強いだるさを訴えるときは、血球が減ったなということが予測できるようになりました。

 実際その後血液検査により、血球数が著しく減少していることが分かり、すぐに輸血開始となったことが何回もあります。

 というわけで、クールの合間の強いだるさは血球数が減少したときに起こりやすい、ということです。

 同時にノイトロジン等を投与してもなかなか血球数が回復しないようなら、抗がん剤治療は少し中断して体力を回復しないといけない時期に来ている証拠だとも言えそうです。


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