再発確定、再入院

 5月2日(金)。退院186日目。

 4月24日(木)に乳房の生検を実施し、この日に最終結果の説明があった。Yと共に、いつもの主治医の説明を聞く。いつも細かく説明してくれ、気心も知れているせいか、結論からずばりと伝えてくれた。

 「大変残念ですが、乳房の生検でリンパ腫細胞が確認されました。症状としてはゆっくり進行しているようですが、放置しておくと生命への影響がありますので、治療をしなくてはなりません」

 内視鏡検査では安心できたが、「やはり」という思いが強く、悔しさと無念さが交錯する。しかし、主治医が言うようにそのまま放置しておくわけにもいかない。

 その場ですぐに入院、検査を経て治療することを進められたが、内視鏡検査はシロだったので、入院の準備はまったくしていない。

 Yは数日後に親しい友人と会う約束もしているし、まだまだ旅行にも行きたい。何より自覚症状はまったくないし、幸か不幸かリンパ腫の進行も遅い。それらのことを考え合わせて、2週間後の16日(金)より入院と決定。

 実は入院を渋っていた理由がもう一つある。それは昨年行けなかったハワイ旅行に、「今年は絶対行く」という決心をYがしていたことだ。もちろん私もYが望むなら、是非実現させようと考えていた。その日程を勘案しながらの入院日決定である。

 4日(日)からゴールデンウイークの間隙を縫って、長岡から寺泊方面へ2泊3日の旅行に出かけた。

 私の母親、妹、息子とともに総勢5人の三世代旅行が実現。天候にも恵まれ楽しかった。Yは胸にリンパ腫細胞を抱えながらの旅行となったが、自覚症状はまったくなく、我々もまったく気にする必要を感じなかった。

 さらに10日からは、Yは実母と二人で箱根へ1泊2日旅行。生憎の雨模様が残念だったが、ゆっくりと温泉を楽しんだようだ。

 16日(金)。奇しくも、退院200日目である本日再入院。

 たしかに検査結果はリンパ腫再発の兆候を示しているようだが、本人はいたって元気。病人にはまったく見えない。

 しかし、ある程度病気が進行すると、体が限界を越え、急にいろいろと障害が出てくる可能性がある。今回は入院への準備期間もあり、病院生活を送る上で万全の体制を整えて、病室に向かった。


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