6月8日(日)、再発入院24日目。
昨日の高熱が今日も続くのか気になった。メールをしてみると、明け方39度を越し、自分の判断でカロナールを一錠に減らして飲んだら、37度代に下がったとの事。午後病院へ。顔つきもすっきりしている。熱は一度出たがその後平熱に下がり、そのまま上がってこない。
病院併設の図書館で、悪性リンパ腫の患者の会「ネクサス」から発行されているパンフレットを手に入れた。
その中に、治療期日と副作用や骨髄抑制の期日がグラフ化されているものがあり、これを見てみると、どうやらピークは過ぎたように思える。とするとここからは体調が急回復するはずだ。輸血とノイトロジンの効果も現われてきた。
このペースでいけば次の土日は外出許可が降りるかもしれない。少しだけ楽しみが出てきた。ただ血小板の回復が遅く、今日も輸血。その他軽い下痢と頭痛の副作用が出ている。
9日(月)。明け方38.6度。やはり白血球がもう少し増えないと、熱とは縁が切れない。しかし日中は楽になった。今日も血小板の輸血。輸血の際の痒み止めであるサクシゾン(炎症やアレルギー症状を抑制する抗炎症剤)で熱も下がる。
10日(火)。主治医から話を聞いた。
「快方に向かっています。今回は強い薬剤を使ったため、骨髄抑制が強く出ました」(たぶんキロサイドのことだと思う)
「熱の原因は自分自身が体内にもっている細菌による炎症で、『発熱性好中球減少症』という名前がついています。その炎症がまだ残っているので頭痛が継続しています」という明快な説明だった。
まだまだ熱はあるものの最悪期は脱したようで、食欲も出てきた。と同時に折角生えてきた髪が抜け始めた。これも「ネクサス」のパンフレット通りの進行だ。後はCRPが下がり白血球の増加を待つばかり。
11日(水)、再発入院27日目。Yとはメールのみ。CRPが14.0と下がり、白血球が610まで増加してきた。体調もどんどん良くなっている。
しかし体調が回復すると、すぐ次の治療だ。いつ始まるのかが気になってきた。今日がカンファレンスの日なので、今ごろ協議しているのかもしれない。何はともあれ、一つ目の山を越えた。
気になることもある。一つはノイトロジン。こんなに毎日のように使用して、副作用は大丈夫なのだろうか。使用しすぎると、使用しないとき白血球を作る能力が衰退してしまうのではないかと心配になってきた。
インターネットで検索すると、抗がん剤を使っているときは使用しない、となっている。確かにここでも抗がん剤が入っているときは使っていない。しかしそうでないときは毎日のように使っている。心配の種は尽きない。
一方抗がん剤の代表的副作用である脱毛も激しくなってきた。手で引っ張るとごっそり抜ける。