顕著な副作用は出ない

 6月28日(土)。再入院48日目。

 夕方病院へ。体が全体的にだるいと訴えられる。帰宅後調べてみるとパラプラチンの副作用に「だるさ」という項目があった。

 だいたい投与後2〜7日で表れ、10目ぐらいで消えるという記述がある。メールで知らせる。昨年だるさがきっかけになって入院することになったのでYも気になるのだろう。もちろん血球数不足でだるさを感じる場合もある。

 29日(日)。昼前に母、妹、息子とともに病院へ。病室は、同室者が最近ちょっとつらい治療が続き暗い雰囲気なので、談話室へ行った。談話室では母親が主として話し。私は昨日話をしているので、時折言葉をはさむだけ。

 この後カルシウムを溶かす薬を追加することになった。主治医はダイドロネルの効果が表れないので気にしているようだ。肺の影が、本当にカルシウム沈着のせいなのか、気になる。

 今のところY自身に病気の自覚症状がまったく出ていないので、ますます始末に悪い。治療を継続する必要があるのか、疑問に思えてしまう。

 30日(月)。体のだるさは残っているようだが、体調は先ず先ずのようだ。食事がおいしくないと不満をもらす。味覚異常の副作用が出ているのかもしれない。

 ともあれ前回の1クール目の副作用を見てみると、今日あたりから発熱、木曜から頭痛、日曜から回復、というような日程だ。白血球も今日は310しかないが、幸いなことに、まだ発熱は無い。
 
 7月1日(火)。夕方病院着。昼過ぎ若干微熱が出ているが、前回のような高熱は無い。これからかもしれないが、発熱するとなると、計算上は今日あたりからになる。

 主治医が胸のレントゲンを詳細に観察して、「若干影が薄くなったようだ」と伝えてきた。1回の治療でそれほど効果が上がるとは思えないのだが、やはり影が気になるのだろう。

 2日(火)。Yは、今日も発熱なし。不思議だ。血液検査結果は白血球が170とさらに半減。CRPは1.39と上昇。前回の熱の出方から考えても明日が山場。

 それにしても、今回の入院はY本人に自覚症状がまったくないのに、すでに2ヶ月近く拘束されているので、徐々にストレスがたまってきていることが良く分かる。

 3日(木)。熱なし。腰に少し違和感。ノイトロジン投与の影響かもしれない。退院の話はまだ出ていない。食事がまずいと強く訴えられる。もともと栄養士免許を持っているYであるから、味についてはかなりうるさい。

 長期の入院では、食事は何より楽しみなはずだ。もう少しおいしいものが出るといいとは思う。しかし同室の患者さんたちは文句も言わずに食べているようなので、Y自身の味覚異常によるところが大きいのかもしれない。

 骨髄抑制は強く出ている。再発の場合、リンパ腫細胞への抗がん剤の効きが悪くなる一方、脊髄の負担は徐々に大きくなり、血球回復までに時間がかかる。現在使っている抗ガン剤、特にキロサイドは骨髄抑制が強く出る薬剤のようだ。だとすると、いつまで抗がん剤の治療を続けるかが、今後の問題になりそうだ。


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