タマネギを刻んで枕元に置けば・・・

鎮静作用のある硫化アリル(2012.5.9)

 睡眠に良い食べ物を調べていたら、硫化アリルという物質が出てきました。

 化学式はC6H10Sというもので、一瞬ベンゼン環にS(硫黄)が結合したものかと思いましたが、構造式を見たら鎖状化合物(分子の形が輪の形をとらず、折れ曲がりながらも直線状に並んでいるもの)で、真ん中に硫黄が入っています。

 この物質を含む野菜は、ネギ、タマネギ、ラッキョウ、ニンニクだそうで、これらの野菜から出る特徴のある臭いは、このアリルと言う物質に由来するものです。

 ではこの硫化アリルにどんな作用があるかと言うと、代表的なのがビタミンB1の吸収率をよくする作用だそうです。

 ビタミンB1というのは、これも調べてみたのですが、細胞内でエネルギーを作り出す過程において利用される物質だそうで、ある一定以上になると自動的に尿によって排出されます。

 しかし通常利用される範囲内なら、多ければ多いほど細胞内でエネルギーが沢山生み出されるわけですから、生命活動が活発になるわけです。

 一方活動エネルギーが大きくなったら眠れないじゃないか、という心配も出てきますが、どうやらこの硫化アリルには鎮静作用もあるようで、これが働くことによって精神が落ち着き眠りやすくなるみたいです。

 ただし茹でたり炒めたりしてしまうと、この硫化アリルは大部分が変質してしまうようなので、気持ちを落ち着かせ、眠りを誘うためには生で食べるほうが良いことになります。

 と言うことはタマネギの場合は「オニオンスライス」が良さそうですね。これは私も何回か自分で作って食べたことがありますが、鰹節なんかをかけて食べると酒のつまみにいいです。
 
 他の野菜では、ネギを刻んで冷奴にかけるとかしますが、ニンニクや苦やラッキョウは生で食べる機会はあまりないと思います。

 そこまで考えて、「なんだタマネギを刻んだときに出る臭いが眠りを誘うなら、枕元にタマネギのみじん切りを置いたらどうなのか」と気が付きました。

 そこで検索語句として、「タマネギを刻んで枕元に」と入力してリターンキーを押したところ、やはり同様のことを試みているか薦めているページが多数ヒット。 この方法が眠るためによいということがよく分かりました。

 ちょうど今は新タマネギの季節です。不眠で悩んでいる方は、スーパーで新タマネギを買ってきて、寝る前にみじん切りにして枕元においておくと良さそうです。

 ただし自分以外の人で、タマネギ嫌いがいたらこの方法は試すことが出来ません。その場合はやはりオニオンスライスがいいのではないでしょうか。



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