鼻からの内視鏡で喉を診てもらうと

喉の違和感の正体と対処法(2013.3.26)


 医師の診断ですが、「見たところ問題のありそうなところはありません」というのが第一声。私が「もしかしたらポリープと言ったような病気があるかもしれないと不安だったのですが」と言うと、「声帯は問題ありません」と言いながら、説明用の写真を見せてくれました。

 そこには内視鏡で見た声帯の拡大写真が出ていましたが、「まさにこの通りできれいです」と言うので、ちょっと嬉しくなりました。さらに私の不安そうな顔を察知したのか「腫瘍等も現状では観察できません」と言うので一安心。ともかくこの一言を聞きたいがために、医者に行ったようなものです。

 では、「喉が引っ掛かるという感覚のどこに問題があるのかということですが」と言いながら、現状を詳しく説明してくれる事になりました。

 先ず誰もが知っていると思いますが、喉の奥には食べ物が気管に入らないような弁が付いてます。これを「喉頭蓋」(こうとうがい)と呼びます。

 この弁は人体の解剖図等で見ると、付け根があごのすぐ下あたりにあり、普段の呼吸時は先端が上に持ち上がっています。しかし口の中に食べ物を入れ、これを飲み込むと、その瞬間にこの弁が下に下がり、気管の入り口に蓋をします。

 これによって誤飲を防いでいるわけですが、時々話をしたり、笑いながら食べ物を食べたりしてむせるのは、笑うために気管から息を出さねばならず、この喉頭蓋が完全に閉じない状態で食べ物を飲み込むために、食べ物が気管側に入りそうになってむせるわけです。

 もちろん入ってしまっては気管が封鎖されますから、その瞬間に激しい条件反射?で肺の中に残っていた空気を咳等で一気に押しだそうとするわけです。ところが笑いきって肺に空気が少なくなった状態でこうなると悲惨です。

 一旦空気を肺に入れないと外に押し出すことが出来ませんが、そこに異物があるわけですからものすごい呼吸困難になります。高齢者の誤飲事故は、例え本人が笑っていなくても、大きな食べ物を良く噛まずに飲み込んだりしたとき、この喉頭蓋が充分に閉じない状態になっているものと思われます。

 で問題は私の症状ですが、どうやらこの喉頭蓋が上に充分持ち上がらずに、若干下に下がりそうになっていることが第一の問題。もしかしたら加齢のため、喉頭蓋を引っ張り上げる筋肉が衰えつつあるのかなという印象を受けました。

 もう一点。これは私のアレルギー体質によるものだという指摘ですが、鼻の中で鼻炎が起き、鼻汁が出るわけですが、それがどうしても喉の奥に流れてしまい、その鼻汁の一部が喉の内壁に堆積?し、その部分が若干狭くなっているように見えるということでした。

 つまり狭くなっている喉の管に、上から喉頭蓋が垂れ下がるような形になり、喉頭蓋の先端が時に喉の一部に触れてしまい、それを異物感として捉えるのではないかという判断です。確かにそういわれてみれば、甲状腺のちょっと上のあたり、喉頭蓋が存在する場所で腫れというか異物感があります。

 というわけで、腫瘍やポリープ等重大な病気の兆候はないものの、違和感を根絶するためには、この喉頭蓋の垂れ下がりと喉の内壁の肥厚をなんとかしないといけないだろうという診断でした。

 ここまできちんと説明されて私も納得しましたが、問題はどうするかですね。特に大きな問題はなさそうなら、多少の違和感はあるものの、このまま放っておいても良いのかなと私は思っていましたが、医師はきちんとどうするか、という方針も示してくれました。


腫れは少しひきました


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