マスクの効果

2020.6.7

 新型コロナウイルスの感染拡大が取りざたされ始めた今年の1月、何故かテドロス事務局長は中国寄り若しくは事態を軽く見ているとしか思えない発言が続いていました。

 中でも、私自身「そりゃあないだろう」と感じていたのが、「無症状の人にマスクは必要ない」という発言。マスクの網目はウイルス本体よりも大きいので、ウイルス通過を阻止できないという根拠だったと思います。

 しかし中国で感染拡大が始まると、用心深いアジア系の人たちの多くがマスクをつけ始めました。しかしその後も「マスクは症状が出た人、感染した人が装着すべきだ」と言い続けました。

 一方で、中国では当初武漢当局も事態を甘く見ていたようですが、人から人への感染拡大が起きるようになり、急遽大規模病院を建設というニュースが出て、「こりゃ相当危険な感染症なのかも」と私も思うようになりました。

 ただしまだその頃は、やはり「対岸の火事」という認識が強かったように思います。ただたまたま日本はこの頃から花粉症の季節に突入しますので、私も市民農園で作業をしていると鼻水が垂れてくるようになり、マスクを装着。

 当時はまだドラッグストアでもマスクは普通に販売されていましたが、その後突如棚が空になってびっくりしたことを覚えています。

 というわけで、日本ではダイヤモンドプリンセスか号船内での感染拡大もあり、誰もが「もしかすると今後日本でも感染爆発が起きるのでは?」と感じ始めたのだと思います。

 そのためマスク装着率は増加。一方、アジア系の人はマスクをつけることにそれほど違和感を覚える人はいなかったようで、韓国や台湾でも早い時期からマスクが普及。

 台湾はマスクの供給も政府がコントロールすることに成功したようで、アジア圏ではほぼ完全に封じ込めに成功した国だと思っています。

 一方、ヨーロッパやアメリカでは、これまでもマスク文化は定着しておらず、装着している人は病人であるという認識が強かったようで、マスクの使用時期が遅れました。

 また中国から遠く離れているという意識が強かっため、感染が拡大に対する初動が遅れたのではと私は思っています。

 しかしその後、マスクの有効性が徐々に世界中に浸透したようで、「絶対につけない」と今も宣言しているアメリカのトランプさんのような人を除いて、マスクは必要なんだという意識も浸透したように思います。

 そして今日の毎日新聞朝刊で、WHOが「発症前の人にもマスク着用推奨」というように指針の改定を行ったという記事が出ていて、遅きに失したとは思うものの、ようやくマスクの有効性が公認されたように感じました。(リンク先は朝日新聞のサイトです)

 理由は感染して発症する前の潜伏期間中であっても、他者に感染させる可能性があることが分かったということのようです。要するに発症前の咳やくしゃみによる飛沫感染を防止できるという事です。

 ちなみに記事では感染していない人がマスクを装着しているとき、飛沫感染を防御できるのかという事については触れられていません。

 ただ多数の医療従事者が、感染者のいる病院内でマスクや医療防護服を装着して医療行為を行うときは、滅多に感染しないようですから、一定の防御効果はあるのでと、私は勝手に思っています。

 実際多くの人がマスクをつけ、3密を避けるようになってからは、明らかに感染拡大が抑制されるようになりましたから、マスクの効果は大きいと思っています。

 逆に規制解除後、飲み会の席で感染という記事がチラホラみられるようになり、やはり飲み会ではマスク装着が難しいことも一因なのではと感じます。(人と人の距離の問題もあるかもしれませんが)



アジア系は死亡率も低い


新型コロナ


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