腰痛の原因と痛点の関係

痛点の分布と大きさ(2012.2.25)

 実家の母親が腰痛で困っていることを先日書きましたが、この腰痛は老化から来るもので、基本的には治療の方法がなく、痛みを和らげる薬を飲んだりしながら動ける範囲で動くと言うことしか対処方法がないようです。

 このことは、母親が受診した整形外科の担当医に直接私が話を聞いて確かめたもので、その後いつも私が受診している診療所の医者に、同様の質問をして同じ答が返ってきましたので、現状での腰痛対策は、痛みを我慢するしかない、ということのようです。

 それにしても、「原因は老化による痛みです」と言われても、なんか釈然としません。例えば普通の痛みは、骨折が起きる → 起きた部分で炎症 → 神経を刺激 → 痛み、というような流れに成るのかなと思いますが、老化の場合の腰痛は、骨粗鬆症、筋力の低下等々もっともらしいことは言われますが、なんか本質的な部分で納得が出来ません。

 いずれ自分の腰にも起きる可能性がありますので、予防も含めて、きちんと痛みの原因を調べないといけないなと考えました。

 そこで先ず根本的な「痛み」とは何か?から調べています。日常的に「痛い!」という感覚が生じるのは、例えば机の角に体の一部をぶつけたときなどです。 この時いったい体の中で何が起きているのか?

 そもそも何かが皮膚にぶつかる、または尖ったものが刺さりそうになると「痛み」を感じます。この「痛み」を感じる部分を「痛点」というようですが、これは「皮膚」や「粘膜」に広く分布しています。

 皮膚表面には、このような「痛み」を感じる痛点や、接触具合を感じる「圧点」、冷たさを感じる「冷点」、熱さを感じる「温点」というのがあり、これらを駆使して我々は外界の情報を得ているわけです。

 この中で最も分布密度が大きいのは「痛点」だそうで、1cm2あたり100〜200個あるそうです。1cm2というのは1cm=10mm四方の正方形ですから、その中に均等に痛点が100個あったとすると、これは1辺1mmの小さな四角形の中に、痛点が1個存在することになります。

 ではこの痛点の面積はどのくらいかを調べてみると、直径が100μm(ミクロン)という数字が出ていました。

 1μmは1mmの1000分の1ですから、100μmは0.1mmです。つまり1mm四方の面積の中に痛点が1〜2個あるといっても、実際には広大な面積の中に小さな痛点が1〜2個隅っこの方にある、という感じですね。

 ということは、直径0.5mm以下の注射針なら、うまくするとほとんど痛点を刺激しないまま皮膚に刺さることもあるはずで、その場合は痛みも少ないと言えそうです。ただし目で見て意図的に痛点を避けると言うことは出来そうもありませんから、あくまで確率の問題です。

 これって簡単に縫い針等で実験もできそうです。つまり針の先端で皮膚表面をツンツンするわけです。ただし軽いツンツンでは痛点を刺激しているのか圧点を刺激しているのか、自分では判断できません。

 かといってわざわざ深く刺して痛いかどうかを確かめるのも変な話です。ちなみに今0.5mmのシャーペンのペン先で、皮膚表面をツンツンしてみると、確かに場所によって痛みや接触感が少し異なるようです。



痛点の特徴と分布


腰痛


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