トラディショナル・マッサージを体験

マッサージ開始

 その内、ゆるゆるとマッサージ開始である。最初は足をていねいに洗ってくれた。大きなたらいみたいなものが用意されている。一通り洗い終えると、一旦たらいを片付けに退室。

 テレビをつけていったので、見るとは無しに眺めている。やはり地震のニュースが多い。というところで戻ってきたお姉さん、本格的なマッサージの開始である。

 どこから始めるのかと思っていたら足先からだ。しかも指からだ。曲げたり引っ張ったりしながら、徐々に力を加えつつさらに足全体のマッサージ。

 さらに足首。関節を時折反対側に曲げたりするので、柔軟運動から無縁になったおじさんの固くなった骨が、時々ポキっと鳴る。

 イテ!でも気持ちよい。イテ!というたびに若干力を緩めてくれるが3分も立つとまた骨が鳴る。それを繰り返しながら、徐々にマッサージの場所を拡大していく。

 これもその後分かったことだが、音が出るようなマッサージは刺激的だが、技としてはたいしたことないようだ。つまりこのお姉さんの技はそれほどではなく、目的は別の所にあったといえる。しかし私はそのことにはまったく気づいていなかった。

 足を曲げたり伸ばしたり、関節の内側を押さえて血流を若干止めて一気に放したり、多彩な技が繰り出される。前にも書いたが、日本でもマッサージなるものは受けたことがないので、他のものと比較しようがないが、たしかに気持ちが良い。

 もっともそれはマッサージで気持ちが良いのか、個室でお姉さんと接しているから気持ちが良いのか、判然としない。マッサージの合間に片言の英語でなんとか意思疎通を図る。

 それによると年齢は22歳だという。どうも22歳と言うのはタイの女性がもっとも好きな年齢のように思える。どうしてそう思ったかは、また別の機会に書きたい。で結婚はしているらしいが子供はいないようだ。

 タイ北西部の出身
。(イサーンというらしい)即席のタイ語教室も行われた。最初に覚えたのが「サバーイ」、次が「アローイ」、そして「チャカチー」。カタカナなので本当の発音とはちょっと違っている。

 さて飲み物を飲んだり、マッサージを受けたりしているうちに段々と打ち解けてきて、遂に怪しい誘いが。まったく予想していなかったので狼狽えつつはっきりお断りをした。

 それでも何かとちょっかいを出してくる素振りを見せていたが、時間を見るといつの間にか残り15分ぐらいになっていた。早いもんだ。(どうやら私は最初から店の選択を誤っていたらしいことにようやく気がついた)

 最後に部屋でチップを渡しておしまい。何かが起きることを期待して読んでくれた人には申し訳なく思う。体がすっきりしたところで時刻は5時半。再び地下鉄に乗りスクンビットへ。朝から晩まで遊び続けている。これこそまさしくストレス解消の近道だ。


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