乗客が落ち着いた頃を見計らって、船の前部で待機していた検札係のおばちゃんが、金属の箱をワザとジャラジャラ鳴らしながら近づいてきて、新しく乗り込んだ乗客から、乗船料を徴収します。
しかしすでに乗り込んでいる客はきちんと素通り。どうやって見分けているのか分かりませんが、ともかくさりげなく凄いワザです。
さて、船は王宮に近づくと共に、観光客と思われる一団がいっせいに下船。船の中が急に涼しくなりました。
残っているのは地元の人と思われるおばちゃん達が多く、観光客と思われる人はほとんどいません。
そんな雰囲気を楽しみながら、外の景色を眺めると、あれほど頻繁に行き来していた船も、かなり少なくなっています。
時折桟橋付近で水しぶきが上がるのが見えましたので、魚もいるんだと思いますが、ともかく水が濁っているので、何も見えません。
もしかしたら洪水の影響で、上流から家畜の死骸でも流れてきているんじゃないかとも思いましたが、それはさすがに見えませんでした。
だいたい1時間ぐらいでノンタブリー到着。リバークルーズを楽しませてもらいましたが、この料金が何と30Bですから日本円で約80円。
バンコクはタクシーや地下鉄、BTSもそうですが、ともかく乗り物の料金がやたら安いですね。
日本で1時間も船に乗ったら、例え公園の手こぎボートでも500円から1000円ぐらいとられるのではないでしょうか。この差は大きいと思います。
さて最後まで船に乗っていたのは私を含めて7〜8人。キップ売りのおばちゃんが桟橋に近づく頃私を見て、ニコッと笑いながらここだよ、という合図を送ってくれました。一生懸命地図を見ながら辺りの景色を見ていましたので、親切に教えてくれたのだと思います。
なんかさりげない親切がうれしいですね。