第2日目 「シャーク」から「タニヤ」へ

 「カントリロード」を出て、「さてどうするか?」と考えましたが、「どうしてもここだけははずせない」という店があるわけでもないので、とりあえず再びソイ23側に向かってブラブラと歩き始めました。

 人の良さそうなおじさん二人連れ?なので、当然ながら周囲からは「この店に入れ」という激しい呼び込みがあります。このあたり不思議ですが、私が一人で黙々と歩いているときはそれほど勧誘が激しくありません。

 カントリーロードでウエイトレスさんと一緒に飲んでいるうちに、いつの間にかこわばった顔が溶けていきバンコク向けの柔和な(デレデレした?)表情になっていたとしか思えません。ただ私自身はすでにアルコールで酔っていて、今これを書きながら「きっとそうだったんだろう」と思うだけです。

 というわけで、勧誘の手をかわし、Sさんと共に適当に思いついた店のカーテンをめくって中を見たりして、徐々に移動。しかし「ここだ!」という店が見つかりません。

 結局カウボーイで、私が唯一「比較的良いな」と思っている「シャーク」へ。ここにも以前から顔見知りのウエイトレスさんがいます。いつもは一人で入る店なのに、今回は二人連れだったのでちょっとびっくりしていました。

 入り口を入って左側の席に座り、とりあえずおなじみのウエイトレスさんに挨拶してハイネケンを注文。

 ハイネケンを飲みながらステージを眺めますが、ステージ上の子に顔見知りはいませんでした。

 しかし「シャーク」という店は、人懐こい子が多いなといつも感じます。ちょっとでも視線が合うと、すぐにニコッと笑って手を振ってきたりします。パッポンのキングキャッスル1、2と似た雰囲気を感じます。

 そこでその気になって手を振り返したりすると、それは半分「OK」というような合図になるようで、ダンスが終わるとすぐにその子が近づいてきます。

 それが分かっているので、しばらくニコニコしながら見ていたのですが、ダンス終了と共にすぐに近づいてくる子がいました。なんだかヤケに明るい子で、何が起きても横で勝手にケラケラ笑っているような子です。

 もともと片言英語しか話さず、おしゃべりも苦手な私には、こういった勝手に横で笑っているような子の方が肩が凝らなくて助かります。

 一方Sさんのほうは、ちょっと外に出る用事があって、戻ってきたら入り口付近で呼び込みをしている子につかまってしまったということで一緒に戻ってきました。

 Sさんはタイ語が分かるので、冗談を言って笑わせているようですが、私にはよく分かりません。大変社交的な方で見習うべきところが多々あるのですが、この年になってそうそう性格は変わりません。

 私はただただニコニコしながら名前を聞いたり、年齢を聞いたり、いつものように他愛のない話しを続けていました。まあそれでも、傍らで若い子がケラケラ笑っている状況というのは、こちらの気持ちも明るくなります。

 ここで30分ちょっと楽しんだでしょうか。ダンスの交代があったのを潮時に、「また来るからね」と伝えてチップを渡して会計。時刻は9時過ぎ。まだまだ遊べます。

 ただカウボーイはもういいかなと感じたので、タクシーでタニヤへ。ソイ19(アソーク通り)に出ると、すぐ通りで待機しているタクシーの運転手さんが声をかけてきましたが、タニヤまで200Bと言っているようで、もちろん拒否。

 そこからちょっと右の方に歩いて行くとちょうど流しのタクシーが来ましたので、ドアを開けて「タニヤ!」と叫ぶと「OK」とのことで、二人で乗り込みます。

 タクシーはそのままスクンビット通りを突っ切りタニヤへ。料金が80Bでしたから、MRT二人分の料金とそれほど変わりません。グループの場合はタクシーが結構便利なんだなと改めて感じました。

 というわけでタニヤですが、どこに入ろうか悩みます。特に私はタニヤのお店については、前回初めて「アトリエ」という店に入った経験があるだけで、その店も年明けは「マーメイド」という店に吸収されてしまったようです。

 こういうときは私よりも多少土地勘があるSさんに任せた方がよいと判断し、ぶらりぶらりと後を付いて行くと、スラウォン通り側に近づいた右側でSさんが足を止め、ママさんと思しき人に話しを聞いています。

 話しの内容は料金の確認だったと思います。「どうしますか?」と聞かれたので、「日本語が話せる子がいて、特に問題がなさそうなら入ってみましょうか」ということになり、案内の女性に従ってビル内へ。

 ちなみにいつも周辺にたむろしている呼び込みのおじさんたちの姿はほとんど見かけませんでした。



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