エレクトリックブルー

2015年1月

初日の1店目

 再三に渡って書いていますが、ここには割と気の合うというか横についてのんびり出来る子がいます。余り目立つ子ではありません。

 呼び込みさんの声に迎えられながら入店すると、目の前にすぐにチップや飲み物をねだってくるやり手のママさんがいました。悪い人ではないと思うのですが、どうもこの方は私は苦手です。

 一方右手のスミの方に暇な女の子やウエイトレスが集まっているのですが、その中の一人が私の顔を良く覚えていて、すぐに近寄ってきてオーダーをとってくれます。

 私が口を開くより早く、この子が「外の呼び込みが持っている看板のドラフトビールか?」と聞いてきますので、「そうだよ」と頷きます。なんだか「いつものやつ!」とか言って格好をつける常連さんみたいです。

 しばらくするとビールが来たので、それを飲みながらステージを見ますが、私が気にしている子の姿はありません。こういうとき過去にウエイトレスさんやママさんに奢ったりした経験があると、こちらも強気になれます。

 ウエイトレスさんに「いつもの子は?」と聞くと、「今日は休み」という返事。内心の落胆を隠しながら「いつ来る?」と聞いてみると、「分からない」というつれない返事。

 一方ママさんも近づいてきて、そういった事情を知っているのか、「誰か選んで、私に飲み物奢れ」と意味不明のことを言います。もちろん拒否です。ここははっきりさせないとズルズル進んでしまうのがこの店の、とくにこのママさんの特徴です。

 当然ながら、目当ての子がいないのに長居は無用です。もちろんそれ以外に何人か他にも気になる子はいるのですが、あまりにいろいろな子と話しをするのもどうかなあと思ってしまう義理堅さもあります。

 結局先ほどのウエイトレスさんに「二日後にまた来るからね」と伝えて退店。こういった情報はすぐに伝えてくれると分かっていますので、それ以上は特に言いませんでした。

 ちなみに料金は60Bですが100B渡して、ウエイトレスさんにチップと言って店を出ました。普通は20Bですから、それだけでも大喜び。こういった素直さについ財布の紐と頬が緩んでしまいます。


3日目

 二日前に、「二日後にまた行くからね」とウエイトレスさんに約束したことを覚えていたので、自分から約束した手前行かないとまずいだろうと思い、入り口へ。時刻は9時ぐらいです。

 入り口を入ると、すぐにウエイトレスさんが手招きして「ここに座れ」と言います。ステージからはちょっと離れた隅の席で、「何でこんな場所に?」と思いつつ、いつもの60Bビールを注文。

 しばらくして理由が分かりましたが、要するに私と愛称の良い子がこの日は出勤していて、その子がいるなら他のダンサーとは関係なく、隅っこのほうでのんびりしてもらえば良いという配慮だったようです。

 というわけで、1時間ほどのんびりした時間を過ごし、ビールをさらに重ね満足してホテルに戻りました。

4日目の1店目

 行ったのが少し早いようでお客さんは一組だけ。その後しばらくして少しずつ増えてきました。一方ステージ上では常時10人ぐらいの子達が踊っています。その中にはいつも私の話し相手になってくれる子もいます。

 というわけで、ついにSさんには私がいつも話をしている子が分かってしまいました。「若いんじゃないですか?」と聞かれたので、「はいその通りです」と返答。

 一方、人当たりが良く、タイ語を話すことができ、柔和な表情でニコニコしているSさんには、どこに行ってもすぐに誰かが声をかけてくるようで、あまり社交性のない私にはうらやましい限りです。

 まあ当たり前だと思いますが、いくら若くて格好良い男性でも、目をぎらぎらさせて、ものほしそうに、嘗め回すように見られたら、女の子も近づくのに勇気がいると思います。

 その点われわれ二人組みは、「見るからに安心できそうおじさん二人組み」という評価になるのかなと勝手に解釈しています。

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