象のキャンプ、シーサンペット

 その次に向かったのが、ワット・マハタートから5分ほどのところにある「象のキャンプ」と言うところ。近づいていくと、高さ3mぐらいの象の背中に座席をくくりつけ、ここに数名の客を乗せたたくさんの象が沿道を歩いている場面に出くわした。

 見ていると一歩踏み出すたびに背中の椅子は左右に揺れ、乗っている客は肘掛をかなり力を入れて握っているようだ。

 乗りたい人はどうぞ乗ってください、とのガイドさんの温かい声がけがあったが、あえて乗ってみようとは思わなかった。

 キャンプに到着すると、客待ちの象が多数いる。象のり体験の値段は、20分400バーツ、30分500バーツとのこと。確かに安いとこの時は思ったが、今考えると結構高いようだ。

象のキャンプ

 また単に象に餌をあげるだけなら20バーツ、また象と記念写真を撮る場合も20バーツとのことで、これらの収益は、病気等にかかったときに治療する象病院の運営費に当てられるとの事だった。

 ガイドさんから料金等の説明を受けたが、ツアー客一向は結局誰も象乗りには挑戦せず、数人の人が餌を上げていた。それにしても餌をもらう象の鼻の動きは、本当に鼻とは思えない柔軟な動きをするものだとつくづく思う。

 次に向かったのが「ワット・シーサンペット」。正直なところ、ここはあまり面白くなかった。最初に行ったマハタートの仏像の頭にインパクトがあったため、ここは単なる廃墟としか見えない。

ワット・シーサンペット

 もちろんここも数々の戦争による破壊や盗掘が原因で、廃墟になったのだという説明には納得できたが、世界史嫌いの私にとっては、やはり廃墟は廃墟で、場合によっては瓦礫の山にしか見えない。

 



ワット・シーサンペット

 決して神社仏閣を愚弄するつもりは無いが、それが正直な感想なんだからしょうがない。ガイドさんの説明を聞いて、周辺をひと回りして終了。

ワット・シーサンペト

次がクルーズ体験。5分車で走って川っぺりの桟橋に到着。まもなく15人乗りぐらいの船が到着。早速乗り込む。

 アユタヤの地形で面白いのは、周囲360度が数本の別々の川で囲まれていることだ。街そのものの大きさは縦横数kmだから、歩いて観光するのはちょっとしんどい。そのためレンタサイクル屋さんが繁盛しているようだ。

 船はエンジン音が大きい割りにスピードは出ない。船長というか運転手と言うかよく分からないが、ともかく操船を担当している人は、たぶんタイ語しか分からないのだろう。一言もしゃべらず、ひたすら後ろの方で運転に専念している。

 川面を見ると、流れているのか流れていないのかさっぱり分からない。複数の川が、合流したり分岐したりしているので、川もどちらに流れたらよいのか考えあぐねている様子だ。その中をけたたましい音を立てながら、ゆるゆると進む。

クルーズ体験で見えたお寺くるーずたいけん

 川岸の景色の中に、時折巨大な美しい建物が現われる。ワットなんとかというようだが、私にはどれも同じように見える。それよりも私には、茶色に見えるこの川の水で洗濯をしたり、体を洗ったりしている庶民の暮らしに興味を感じた。

 釣りをしている姿も結構見かけたが、釣り上げる魚は見えなかった。なんとなくのんびり出来たクルーズだが30分ほどで終了。あとはひたすらバンコクに戻るだけだ。時間はすでに5時。日も傾きかけている。

 車に乗り込むと、ひたすらバンコクに向けて爆走である。スモッグでかすんだ西の空に、オレンジ色の夕日が落ちていく。疲れが出てちょっと眠ってしまった。

 起きるともう市街は近い。車は7時ごろ伊勢丹前到着。「車が渋滞しているので、長い時間は停められません」とのガイドさんの言葉に、お礼の言葉をろくに言う暇も無く下車。一路BTSの駅に向かってツアーが終了です。



オプショナルツアー


トップページヘ