豚の眼球の解剖

対象等

中学、高校

目的

・ 豚の眼球を解剖し、眼の働きについて確認する

準備

トレイ、はさみ、カミソリ、ピンセット、キッチンペーパー、手袋、新聞紙

使用材料

豚の眼球

実験場所

理科講義室、化学実験室、生物実験室、どこでも良い

授業展開

 イカの解剖と同様に、事前に眼球の写真を渡し、全体図をスケッチさせ、色鉛筆で色を塗らせています。また眼球の断面図に、各部の名称を記入させています

 実験終了後は、再度教室で内臓の確認や、この解剖実験に関する簡単な問題を作り、確認しています。

方法

1) 全体のスケッチと各部の名称 
 @ 配布された豚の眼の全体図の写真をスケッチし、色を塗りなさい。

A プリントの眼球の図に、各部の名称を記入しなさい。

2) スケッチ終了後
 @ 白い強膜をピンセットで突っつき、その強さを確認する
A 瞳孔と虹彩の違いを観察する
 B 裏返して、視神経を観察する

  それぞれ分かったことをまとめなさい

3) 解剖
 @ 強膜に付着している肉片を、強膜に沿って丁寧に切り落としてきます。強膜に傷が  付くと、内部の液が出てきますので、丁寧に注意深く行ってください。

A 肉片を取り去ったら、全体をスケッチしてください。

B 配布された写真を見ながら、最初にカミソリで切れ込みを入れ、その後はさみで強  膜を切り開いていきます。内部の液体が飛び散ることがあるので注意深く、ゆっくり  やって下さい。

C 二つに切り離したら、内部の透明でドロドロのガラス体を取り去ります。黒い溶液  が衣服に付かないように注意します。

D 水晶体が付いていないほうを持ち、網膜と盲斑の様子を確認しスケッチしてくださ  い。

E 続いて今度は水晶体側を持ち、配布された写真のように、内部から水晶体をひっく  り返すように取り出します。

 F ハサミで水晶体の周りの組織を切り取り、水晶体だけを分離し、ちょっと押してみ  て柔らかさを確認しなさい。

 G 水晶体を新聞紙の小さな字の上に乗せ、字が拡大されることを確認します。

実験場の注意点

・ 眼球の購入と保管が面倒だと思います

・ 冷凍庫に保管しましたが、多数の眼球が並んでいる様子は、ちょっと気持ち悪いです

・ 文章だけでは分からないので、これと一緒に写真を添えています

・ 強膜が硬いので、切断するときは最初にカミソリで切れ込みを入れます

・ 眼球内部の黒い液体が飛び散ることがあります

・ 生物の授業の最後のテーマとして実施しました。ちなみに解剖はすべて3学期に行っています。理由は夏場は臭気が激しいからです

結果

・ 実験結果は画像と共に次のページで

考察、応用

・ 特にありません

生徒さんへ

・ 目玉だけを見ると最初はぎょっとするかもしれません

・ 眼球の大きさに驚くと思いますが、人間とほぼ同じ大きさです

・ レンズの美しさは感動すると思います

・ 視神経の束をよく見てください(視神経の付け根が盲点です)



実験結果(2)


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