体の中には、血液、リンパ液、組織液という三種類の液体があり、この中に各種のリンパ球が存在している事が分かりました。
これらのリンパ球は、血管内では心臓によって押し流され、組織液やリンパ管の中では、筋肉の運動等によりじわりじわりと動いていくということのようです。
またリンパ管は体内のあちこちでリンパ節に接続し、ここで異物が除去されています。つまりこの部分にはリンパ球も多数集まっているといえます。
という血液やリンパ液、リンパ球の基本的な知識をもとに悪性リンパ腫の基本的なイメージを作っていこうと思って話を進めているのですが、そのために「悪性リンパ腫とは」というような検索語句を使ってネットで調べると、「リンパ球がガン化したもの」と書かれていることが多いです。
しかし「リンパ球がガン化したもの」とはいったいどうゆうものなのかをきちんと説明しているものはほとんどありません。結果として「リンパ節が腫れたり、腫瘤が出来たりする」と書かれたものは多く見受けられますが、何故腫れるのか、何故腫瘤ができるのかと言うことは説明がありません。
というわけで、先ずこの点をはっきりさせたいなと思ったので、「ガン化」とは何か、ということから調べてみました。
そこで「ガン化とは」と入力して、ガン化について説明しているいくつかのページから、分かりやすいものを選んで、その説明をコピーさせてもらいました。結果は以下の通りです。
国立がん研究センターの「がん情報サービス」のページ 正常な細胞は、体や周囲の状態に応じて、殖えたり、殖えることをやめたりします。(中略)一方、がん細胞は、体からの命令を無視して殖え続けます。勝手に殖えるので、周囲の大切な組織が壊れたり、本来がんのかたまりがあるはずがない組織で増殖したりします。 |
ウィキペディアの悪性腫瘍の説明から ヒトの身体は数十兆個の細胞からなっている。これらの細胞は、正常な状態では細胞数をほぼ一定に保つため、分裂・増殖しすぎないような制御機構が働いている。 それに対して腫瘍は、生体の細胞の遺伝子に異常がおきて、正常なコントロールを受け付けなくなり自律的に増殖するようになったものである。
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「なんだ、やっぱりそうか」と思う人が多いと思いますが、この点をはっきりさせておかないと先に進めません。要するに、体内の平衡状態を無視して、勝手に増殖を続け、そのことによって他の臓器や正常な組織に影響を与える細胞ということです。