ガン細胞による血管新生について

 2日ほど更新が出来ませんでした。その理由は、ここまでの流れを振り返って、新たな疑問が生じたため、このまま単に何が出来るかを考える前に整理しておかないといけないなと思ったことが合ったからです。

 それは何かというと、ガン細胞は無秩序に増殖するのですが、増殖のためにはその細胞を作るための材料を運搬しなければなりません。

 例えばある部分に球状の塊が出来、それがどんどん増殖をしようとすると、球の表面には毛細血管があり、また組織液も流れているでしょうから、そこから酸素や栄養分を取りこむことは簡単です。

 しかし中心部はどうなるのかということが問題です。ガン細胞が無秩序に増殖すると、既存の毛細血管だけでは中心部に栄養を供給する事が出来なくなります。

 そこでどうするかというと、ガン細胞は血管新生因子という物を分泌し、新たに無秩序な血管を作るみたいです。

 つまり前ページに書いたような、低血圧、冷え、低体温といった様々な症状があっても、ガン細胞は勝手に血管を作ることが出来るので、栄養分はその血管から補給されることになります。

 だとすればそこから酸素も供給されるはずで、その結果低酸素状態にはならず、ミトコンドリア内のクエン酸回路や電子伝達系も稼働するので細胞死(アポトーシス)が起こりそうな気もします。

 しかし実際には低酸素状態が続くと言うことですので、それはどうしてか、ということが気になり調べていました。しかし正直なところよく分かりません。ただ可能性として考えられるのは、ガン細胞はその細胞にとって

@ 必要最低限の血管だけを作るのではないか(私の個人的考えです)

 つまり簡単に言えば、例えば通常の毛細血管よりさらに細い血管だけを作り、血しょう成分だけが流れるようにして赤血球を流さないようにするとか、この血管を必要以上に折り曲げて赤血球を通りにくくするというようなイメージです。


A ガン細胞自体がぐちゃぐちゃに増えていくので、そこで毛細血管のような物がつくられても、必ずしも酸素や栄養物を効率的に運搬出来ないのではないか、ということです。

 これはようするに血管新生因子が働いても、新たに出来る血管は無秩序で、言ってみれば毛玉のようにこんがらがったものが出来るのではないかという事です。

 そうなると、血管そのものの枝分かれや結合もぐちゃぐちゃになり、動脈から静脈へ自然に流れていくという状態ではなく、動脈同士やや静脈同士が結合したりして、一定のすっきりした流れにならないのではないかということです。

 その結果あちこちで血液の滞留や逆流が起きて低酸素状態になるのではと推測できます。

 もう1点気になったことがあります。それは

B 冷えや低血圧を改善し血行を良くすれば確かに酸素も充分に供給されますが、一方栄養分も豊富に供給されます。ということはますますガン細胞が増殖してしまうのではないかということです。

 ただこれについては、ガン細胞が利用するのは解糖系だけですから、栄養分がいくら供給されても、それを分解、合成するエネルギーが通常細胞に較べると少ないはずですから、すべてを利用しきれるとは思えません。

 ただ絶対にそうだとは言い切れないなとも思えます。そうなると結局ガン細胞の増殖スピードと、酸素の供給によってミトコンドリアの回路が稼働し、それによって生じる細胞死(アポトーシス)のスピードの差になるのかなという気もします。

 つまり栄養分を得て増殖するスピードと酸素を得てミトコンドリアが細胞死(アポトーシス)を発動するスピードとどっちが早いのかということです。

 以上の3点をきちんと整理しておかないと、単純に低血圧や貧血、冷え、低体温と言った症状を改善しさえすれば、ガン細胞の増殖を抑制できるとは言えないなと感じています。

 ちなみに我が家の連れは、症状を感じ始めたのは冬でした。寒さにはもともと弱かったうで、寝ているときも足先が冷たいと言っていました。また血圧も低めで、朝早くパッと起きることはほぼ不可能。

 体温も36度を切っていました。さらに当時新しいことをいろいろやろうとしていてストレスも合ったように思います。

 さらにさらにフラダンスをやっていたのですが、自分でも知らないうちに肋骨の一部がフラの練習で疲労骨折(ヒビ程度)をしていたようです。(本人に自覚はありませんでした。入院後のレントゲン検査で判明しました)

 つまりこの部分に炎症があったわけで、振り返ってみると、これまで私がガン細胞の増殖を促すかもしれない原因として揚げた、低血圧、低体温、冷え、ストレス、炎症等々にすべて合致しています。

 しかしだからといって、そういった身体条件があれば、必ずガンになるというわけではないと思っています。つまりそうゆう身体条件が重なった場所で、たまたま最初のガン細胞が何らかの原因で生まれてしまったという確率的要因もあるかなと思っています。


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