血流を良くし、末端組織への酸素の供給力を高めることによって、ガン細胞が嫌がるミトコンドリア内のクエン酸回路や電子伝達系が活躍を始め、それによってガン細胞の増殖が抑制されるのではないかという、個人的な仮説に基づいて、ここまで話を進めてきました。
個人的な仮説ですから、別にそんなことは気にしないで化学療法で充分だという風に考える方もいると思います。また入院中の患者さんに運動をしろ、というのも酷な話です。
ただ食事や運動、ストレス解消等で動脈硬化を改善し、糖分の取りすぎによるドロドロ血液を改善、さらに運動や体の保温に寄って冷えを防止する、というのは通常の健康論とほとんど同じ内容ですから、やらないよりはやった方が良いことは間違いないと思います。
というわけで、血流改善の話もあと少しかなと思っているのですが、次は低体温です。これまでも書いているように、人間の体の中では酵素の働きによって栄養の分解やタンパク質の再合成という化学反応が進み、それによって派生する熱エネルギーで体を温めています。
しかし、一度低体温状態になってしまうと、酵素の働きが悪くなり、化学反応が進まず、そのためさらに体温が下がる、という悪循環が続いてしまうような気もします。
またそのような状態では免疫系の働きも悪くなり、感染症に罹りやすかったりする可能性もあります。そこで先ず低体温という現象が、病的な物であるのかどうかを調べてみることにしました。
ネットで「低体温の原因」という語句を使って調べ、それらを項目毎に順不同で先ず並べてみました。
@ 加工食品の過剰摂取によるミネラル不足
A 加工食品の過剰摂取によるビタミン不足
B ダイエットによる栄養不足
C 冷たい食べ物の取りすぎ
D 甘い食べ物の取りすぎ
E 季節はずれの野菜や果物を食べる
F 冷暖房の過剰使用による、体温調節機能の不調
G 運動不足。特に歩かなくなった
H ストレスによる自律神経の乱れ
I 朝食を食べない
J 不規則な生活
K 少ない睡眠時間
L 化学塩(塩化ナトリウム)の取りすぎ、自然塩(ミネラルを含む)が少ない
M 清涼飲料水の飲み過ぎ
N 薬の乱用?、各種サプリの取りすぎ
O 風呂をシャワーですます
P 欧米化した食生活
まあいろいろ原因はありますね。しかし共通しているのは「食べ物」や「飲物」関係です。要するに変な物?の食べ過ぎと大事な物を食べていないという状況です。
次が運動。動かない。寒かったり暑かったりすると出歩かない。(私もちょっと反省)冷暖房器具のお世話になる。
そして様々な精神的ストレスの蓄積及びそれに伴うかもしれない生活習慣の乱れ。これによって自律神経がうまくバランスをとれなくなってしまうということ。
と言うことは結局ここでも、動脈硬化同様、食べ物、運動、ストレスがキーポイントになるということで、何らかの体の異常は、すべてが常にこの三つの項目に集約されるように見えます。