悪性リンパ腫細胞は
何故自然死しないのか

 悪性リンパ腫の原因についていろいろ考えてみましたが、特に相関関係のある要因は見つからないようです。そうすると原因が分からないわけですから、その病気を避けるために日常的に出来ることはほとんどありません。

 せいぜい一般的なガンの要因として考えられている「放射線」「ストレス」「化学薬品」「炎症」「低体温」を避けるしかありません。それ以外では、過去に「遺伝」「生活風土」「更年期」といった要因も考えられますが、これらは自分では避けることが出来ません。

 そして上記の要因を避ける生活とは、以前書いた「ガンになる原因」のページの12項目を日々実践するしかありません。

 それはそれとして、次の段階として考えられることは、発生した異常のあるリンパ腫細胞が何故自然死しないのか、という部分です。

 そこで「癌細胞 自然死」という語句で、グーグルを使って検索してみたところ「ドクトルアウンの気になる健康情報」というページが出てきました。このサイトの「健康情報」の「あ行」の「ことばの解説」の中に「アポトーシス」という項目があり、ここで癌細胞の自然死に関して最新の情報が書かれていました。

 ちなみにこのページでは、アポトーシスが働かない例として「ガン」「白血病」「自己免疫疾患」があげられ、働き過ぎる例(どんどん細胞が死んでしまう)として「エイズ」「劇症肝炎」が病名として書かれています。

 でこのアポトーシスですが、細胞の一つ一つに2種類の酵素があって、活性酸素等で細胞が傷つくと2種類の内の一つが細胞骨格を切断すると書かれています。

 ここでいう細胞骨格が何を意味するのかは、残念ながらよく分かりませんが、たぶん細胞の外側の膜(細胞膜)ではないかと思えます。もう1種類の酵素は細胞の核に入り、DNAを切断し、それを捕食細胞が食べてしまうと書かれています。

 つまり一つの酵素が細胞の細胞膜を破り、もう一つが破れた箇所から核に侵入し、DNAを粉々にして、それを捕食細胞がとらえて食べてしまうというイメージでしょうか。ものすごいメカニズムですが、これが体内で日常的に行われているわけです。

 しかしガンや悪性リンパ腫の場合は、この自然死を生き抜いてしまうと言うことです。で、このページでは本来なら自然死を引き起こすきっかけになっている物質の名称をいくつか列挙しています。

 一つは「カスパーゼ3」という酵素で、これが活性化するとDNA分解酵素の活性が高まり、核の中のDNAの細分化が進むと書かれています。しかしアポトーシスが起きないと言うことは、これが活性化しなかったということになりそうです。

 二つめは2002年に理化学研究所が「セリンプロテアーゼ」という物質を発見したそうです。ただそれ以上細かいことは記載されていません。

 さらに「パラノニルフェノール」「ビスフェノールA」「ベノミル」という3種類の化学物質は、細胞内の小胞体に作用し、DNAの分解を促す酵素を発生させると書かれています。さらに「活性酸素」もアポトーシスに関係があるそうです。

 また時々健康食品で名前が挙がる「フコダイン」も同じような性質をもっているようです。宝酒造によると、フコダインは昆布等の海草類に含まれ、その中の特に「U-フコダイン」と呼ばれる物質が、ガン細胞に対して自殺誘導活性を持つと書かれています。

 こうしてみてくると、アポトーシスを誘導する物質は、結構たくさんあるように思います。しかし実際のガンや悪性リンパ腫の細胞は、その誘導を巧みにすり抜け増殖するわけです。そうなると今度はなぜガン細胞がすり抜けることが出来るのか、という疑問が出てきます。

 しかしながら、最先端の医学事情について、素人が調べてみようと思ったのが間違いで、この辺りで正直理解が追いついていないなと思います。ただ「フコダイン」については、ちょっと興味を感じました。

 最初に気になったのはいくらぐらいなのかなという俗世間的な発想ですが、検索してみると怪しいお店がいっぱい出てきます。その中で「日本がん代替医療情報センター」というページが比較的信用が出来そうだなと言う印象を持ちました。

 特にトップページの下の方に書かれている販売店の見分け方は参考になりそうです。
 


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