ウイークエンドマーケット

ウイークエンドマーケットの混雑と活気にタジタジ

 いよいよバンコクで遊べる最終日。明日は早朝帰国だ。昨日も結構遅くまで遊び、寝たのは12時近かったが、7時には目が覚めた。体調はすこぶる良い。タイ入国時は風邪気味だったのだが、それもいつのまにかほとんど治っている。

 さて最終日は何をしようか。実はまったく決めていない。観光か、買い物か、まあ選択肢としてはこの二つしかない。というわけでベッドの上で持参したガイドブックを眺めていたのだが、さして妙案は浮かばない。

 もう1回マッサージを受けてもいいのだが、それより違った体験をしてみたい。というわけで、おおまかな日程だが、午前中は有名な「ウイークエンドマーケット」に出かけることにした。

 朝食をしっかり食べ、ホテルを9時ちょっと前に出発。マーケットまでは地下鉄だけで行ける。地下鉄が無かったときは、さぞかし行くのに苦労したのではないかと思われる。

 地下鉄に乗った瞬間マーケットに行く人が大勢いるんだな、という印象を受けた。つまり大きな空の入れ物を持っている人が多いのだ。もちろん家族連れやカップルもいる。みんな楽しそうだ。

 9時10分到着。長い階段をエスカレーターで上り明るい陽光のもとに出ると、そこはマーケットの真ん前だった。恐ろしく便利だ。たくさんの人がぞろぞろ地下から現われる。

 ガイドブックにはウロウロしていると場所が分からなくなり迷子になると書いてあるので、慎重派のおじさんは、先ずは地図を広げ自分の居場所とおおまかな探索ルートを考えた。といってもそれほど大げさなものではなく、おおまかに半時計回りに1周してみようという計画だ。

 探索ルートが決まったので早速マーケットの迷宮に入った。最初は主として衣料品売り場である。ちなみに私はここで買い物をするつもりはほとんどなかった。ただ単にどんな所か見てみたかっただけである。もっとももし安い生地があれば買ってきてね、とは頼まれていた。

 さてマーケット内に入って最初に感じたのは道が狭いことだ。道幅は1.5m前後だろう。次に店の規模の小ささだ。だいたい衣料品のお店は間口というか幅が2mぐらいで奥行きも2mぐらいだ。そこに足元から天井近くまで衣料品が展示され、積み上げられている。

 お店の中には店番と思しき人が1人。忙しそうにはたらいていたり、本を読んでいたり、ぼーっとしていたり、誰かと話し込んでいたり、食事をしていたり、場合によっては店番のいない店もあった。客に対して積極的に働きかける店はほとんどない。

 一昔前の秋葉原電気街を知っている人は、あれを思い出して欲しい。単にエレクトロニクスの商品が衣服や民芸品に変わっただけだ。

 ともかくごみごみしている。そこを大勢の人が行き交う。スリがいてもおかしくない状況だ。観光客も多いが、地元のバイヤーと思われる人が、大きな包みを持って大量に購入している姿も見かける。

 もしかするとハワイのフリーマーケットで売られている大量の安いTシャツの輸入元は、ここではないかと思われた。ただ残念なことにほとんどの商品に値札が付いていない。つまり値段は交渉によって決まると言うことだ。これはバンコク初心者には辛い。

 それにしてもおおまかに衣服や生地、ペット用品、雑貨、民芸品、家具?の区域に分かれているのだが、厳密な区分はないようで、衣服の横に民芸品の店があったり、その横には飲食店と、まあ大雑把な区分だ。慣れている人はどこにどんな店があるのか分かっているのだろうが、初めていく人間にとっては分かりにくいこと夥しい。

 何本もの道が平行に走り、そこら辺いったいがすべて衣料品だらけであるから、まっすぐ歩いている分には迷わないが、ちょっと趣味の良さそうなものを見つけて違う通りに入ったりすると途端に方向が分からなくなる。

 そんなわけで肩からかけたカバンをひったくられないようにしっかり持ちながら、なるべくまっすぐ歩くようにして、人と人の間をすり抜ける。合間にどんな商品があるのかキョロキョロ見回す。これの繰り返しだ。時折値札が付いているものも見かけるが、たしかに安いようだ。

 しかし実際に買うときはさらに値切ったりするのだろう。どうもそうゆう交渉事は苦手だ。ましてや言葉の壁があるので尚更だ。あらかじめ屋台で売られているものの値段を知っておく必要があるように思える。そうすれば値切りの相場もおのずと明らかになるだろう。


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