ワットアルン

料金徴収

 船内で地図を見ながらどこを航行しているのかあたりの景色を眺めていると、料金徴収係りのおばさんがやってきた。コインの音をジャラジャラ鳴らしながら近づいてくる。料金が分からなかったので、案内所でもらったパンフレットに書いてある「ワット・アルン」を指差すと、8Bと言われた。
チャオプラヤ川 渡し船
 小銭を渡すと、筒の中からロールにまかれた切符を取り出しちぎって渡してくれた。これを大事に仕舞い込む。下船時に必要なのかと思っていたが、まったく必要なかった。

 やがて船はワットポーの裏手にある桟橋に到着。下船して、辺りを見回し、次の「ワット・アルン」まで行く船の桟橋を捜す。しかしこれは探すまでも無くすぐ隣だった。今度は桟橋に出る前に料金を支払う。なんと2B。日本円なら8円ぐらいか。

 船は相模湾の釣り舟ぐらいの大きさだろうか。川を渡るだけの船である。それにしても川の中の交通量が凄い。ここを横切っていくのだからすさまじい。バンコクの車の交通事情もすごいが、この川の中の交通もそれに負けず劣らずだ。

 さていよいよ今回のバンコク旅行最後の観光地、「ワット・アルン」である。


ワット・アルンというより水上観光を楽しんだ

 船を降りて川の上から見えていた建物を探す。どうやら左手にあるようだ。順路等の標識はまったくないので、方向感覚と他の観光客の流れに従ってゆるゆると歩いていく。

 入り口らしきところを入ると右手に料金徴収所(拝観料?)があって、おばさんが一人座っている。あまり目立つ場所ではないので(というか正面に建物が見えているので、そちらに目が行ってしまうので)、そのまま通り過ぎてしまう人が多いようだ。そのたびにおばちゃん大声で「Excuse me!」と呼びかけている。

 私も一旦は通り過ぎようとしたのだが、ちょっと周りを見て気がついた。ここで20Bを消費。後から来た外人さんは陽気だ。おばちゃんに「How are you!」なんて挨拶している。相手が英語を解しようがどうしようが関係ない、という感じだ。「う〜む、この明るさは見習うべきものがあるな」と感心してしまった。

ワット・アルン
ワット・アルン

 さてこのお寺の触れ込みはchineese wareで装飾された寺院とのことだった。どっしりというより、高い塔という感じだが、途中まで階段で上ることが出来る。

 早速急峻な階段を落っこちそうになりながら登っていく。さらに上ることができるような階段があったが、観光客はダメなようで柵が設けられていた。

 建物そのものは確かに美しく飾られているし、それなりに見る価値はあるが、さてそれがどうした、と言われるとなんとも返答のしようが無い。結局周囲をぐるっと一周して見学終了。そこから川沿いに歩き、到着した桟橋へ。

 時刻は3時半。再び船を乗り継いでサパーン・タークシン駅まで戻った。個人的には建物を探訪するより、川を船で上り下りしている方が面白かった。

 帰りの船は観光客で大混雑。座席はもちろん満席で、後尾の甲板上に人が溢れていた。それほどの混雑の中を、切符切りのおばちゃんがきちんとやってきた。


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