帰国

VIP気分で空港へ

 ホテルに戻って、フロントで翌日のリムジンを早朝6時に予約。タクシーでも良かったのだが、今回は安心に重点を置いた。ホテルのリムジンで500Bだった。

 その後いつものように荷物整理。万が一を考えて目覚ましを慎重にセット。セーフティーボックスの中身も取り出して整理。何やかやと今回の旅行のことを考えている内に熟睡。早起きは得意なので4時半起床。最後の部屋のチェックをして5時50分にフロントへ。

 余裕を持って出たつもりだったがフロントはチェックアウトで大混雑。驚いたことにその中には航空会社の従業員と思われる人が多数いた。

 私が利用するJALのフライトアテンダンもみんなチェックアウトだ。さすがに英語がべらべらなので手続きはスムースに行われているようだ。

 ただフロントマンが3人しかいない上、ひっきりなしにフロントに電話が来るので、一人で二役も三役もこなしている。そのためなかなか手続きが進まない。

 多少時間の余裕があったので、落ち着いて待っていられたが、ギリギリだったらさぞかし焦ったと思う。ようやく順番になってキーを返却。カードで清算。チェックイン時にデポジットとして記入された書類を破棄。結局15分かかった。

 荷物を持って出口に向かうと「taxi?」と気楽に声を掛けられたので、「リムジンを予約してあるよ」と答えると、やはり態度がちょっと丁寧になり、「room number please sir」と口調も変化。部屋番号と名前を告げると、荷物を持って車まで案内してくれた。ほ〜んのちょっとだけ、VIP気分だ。

 車はシーマだった。なかなか乗り心地が良い。運転手が気を使っているのか、もともとそうゆう性格なのか、いきなり「社長、タイはどうでしたか?」なんて英語で話をしてくる。(社長のところだけ日本語なので笑えた)「社長!」なんて呼びかけられるのは、夜の繁華街ぐらいなのでいささか面食らった。

 俺は社長じゃないぞと思いながらも、英語で訂正するのが面倒で、結局そのままで空港まで。

 まあたぶんホテルからいきなりリムジンで空港まで行くのは日本人でもあまり少ないのだろう。その意味では勘違いされても仕方が無いと思うし、そのような人たちは「社長!」と呼ばれてうれしがって(面白がって)いるのかもしれない。

 朝なのでさすがに道は空いている。そこをリムジンはなんと時速110kmでふっとばす。車線を右左に変えてどんどん遅い車を抜かす。ただし運転はしっかりしていた。乱暴な運転ではなさそうだ。結局20分で空港に着いた。チップを少しだけ渡した。


チェックインカウンターの混雑にびっくり 

 それにしても空港はすでに大混雑だ。チェックインカウンターに長蛇の列が出来ている。

 バンコクに到着したときは見るもの聞くものすべてがドキドキものだったが、4日間ぐらいの滞在で気持ちにもずいぶんゆとりが出来た。ここでも焦りを感じたが、とりあえず2時間前には着いているので、これで乗り遅れるということはまずないだろうと考え、落ち着いて列に並ぶ。

 その内さすがに時間がかかりすぎると判断したのか、カウンターの受付が少し増え、結局20分でチェックイン手続き終了。続いて手荷物検査入り口横の券売機で空港使用料500Bを支払う。この辺はインターネットでさんざん調べていたので抜かりは無い。

 支払済みのチケットを持って手荷物検査へ。問題なく通過し、ゲートに向かう。途中DFSが多数あった。自分が利用する搭乗ゲートの手前で最終荷物チェックがあったが、これも問題なく通過。その先は売店も少なくなる。

 搭乗口近くで待っていると、朝ホテルで遭遇したと思われるフライトアテンダントが多数目の前を通過。後は搭乗を待つだけである。

 今回の旅行のいろいろな場面を思い出しながら、気がついたことをメモしたりしているうちに出発時間が近づいた。8時過ぎ搭乗。8時半に離陸。5時間程度で到着とのアナウンスがあった。

 今回は窓際だったので窓から下界の様子を眺める。バンコク上空は、スモッグのせいか霞んでいる。飛行機は北東に進むため、すぐに都市部の景観はなくなる。平野部を流れる大きな川が蛇行している様子が良く分かる。蛇行の規模が半端じゃない。

 そして地理で学習した教科書どおりに、いわゆる三日月湖が見える。日本ならすぐに川の流れ自体をまっすぐにしてしまうのだろうが、ここは手付かずの自然のままのようだ。

 離陸後すぐにおしぼりが配られ、飲み物の注文。最後の思い出にまたまた朝っぱらからクロスタービールを飲んだ。

 飛行機は東南アジアを斜めに南西方向から北東方向に横切っていく。しかし残念ながら途中で雲海に突入し下界が見えなくなる。しばらくして昼食タイム。日本時間でほぼ12時だ。

 16時成田着。初めての海外一人旅終了。本当にいろいろなことが印象に残った。これはツアーでは絶対に味わえない体験だし、また家族旅行でも味わえないものだろう。

 とりあえず旅行記はこれでおしまい。あとは旅行中いろいろ感じたこと、思ったことを暇なときにまとめていこうと思う。

 とは言うもののすでに2月11日。帰国から早くも一ヶ月が立ってしまった。あと一ヶ月もすると、私自身の4月以降の身の振り方(人事異動)が決まり、今度は夏の予定の立案だ。内容はもちろんハワイの家族旅行だ。う〜ん、忙しい。しかしこの忙しさがたまらなく楽しみだ。旅行好きの所以だろう。


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