BRTからの景色
BRTのバスに乗って約30分。とりあえず軽快に走って、チャオプラヤ川を渡ると後はノンストップで終点まで突っ走ります。
途中チャオプラヤ川の景色が良くて観光気分に浸れると書いてあったブログも見受けられましたが、川が見えるのはほんの一瞬で、すぐに道路脇に林立する建物の陰になってしまいます。
何とかその雰囲気を撮影しようと努力したのですが、ほとんどの写真は何の変哲もない、どことも分からない街の風景になってしまいました。
唯一チャオプラヤ川を渡る寸前に撮影したものが多少見られるかなと思いますのでアップしておきます。
というわけでバスは30分後に無事終点に到着。乗客は一斉にぞろぞろ降りていったかと思うと、数分で周辺に誰もいなくなってしまいました。
終点で乗り換え
普通ならここで帰りのバスに乗って戻るわけですが、今回はこの近くにあると思われるBTSの駅に行き、そこから戻る予定です。
ところがその肝心のBTSの駅が見あたらない。地図上ではすぐ近くに書いてあったので、そのまま歩いていけばよいと思っていたのですが、バスを降りた時点で方向感覚がなくなってしまい、どちらに行けばさっぱり分かりません。
「こりゃまいったな。無事帰ることが出来るかな」と不安になった頃、バスの乗り降りを見守っている、黒いサングラスをかけた屈強な警備のおじさんが暇そうにブラブラ歩いてくるのを発見。
昔だったら、観光客とはいえ「人に尋ねるのは恥だ」というようなプライドがあったのですが、最近は「誰だって初めての土地では分からないのが当たり前なんだ。分からないことを尋ねて何が悪いんだ」という年寄りの居直りとも思える妙なプライドが芽生えるようになり、人に尋ねることにあまり抵抗がなくなりました。
ただしここはタイ。問題は言葉です。おっかなそうなおじさんに、「BTSに行きたいんだけど、それはどこですか?」と尋ねると、「BTS?」と問い返されたので、「イエス」と答えると、おじさんは私が英語を話していることに急に気がついたようで、「う〜ん」と一声唸って黙り込んでしまいました。
要するに「BTS」の場所を聞かれたことは分かったようですが、その場所を英語で教えることが出来ないという困ったシチュエーションです。
BTS駅発見
するとおじさんしばし考えた末、「よし、こっちに付いてこい」と身振りで指示。後を付いていくとBRTの両替所のようなところにいる、ちょっと若いおじさんにタイ語でペラペラと状況を説明。
説明されたおじさんは、部屋の中からわざわざ外に出てきて、「BTSはこの前の道をあっちの方に行けば自然に分かるよ」と説明。
私が「こっちへまっすぐ行けばいいのか?」と再度聞くと「そうだ。そうだ。」と言いながら、結局BTSの駅が見えるところまで一緒に歩いて連れて行ってくれ、「あそこが駅だから、この交差点を渡ればいい」と親切丁寧に説明。(左上の写真)
私もその視線の先を見て、ようやくBTSの駅がすぐ近くにあることを納得。写真中央の白っぽい斜めになったところが、BTSの高架に上がる階段です)
これなら周辺をフラフラ歩き回れば見つけることが出来たかなと内心思いつつ、親切なお二人にサンキューを連発して分かれました。