第5日目 ナナプラザ

 食後はナナプラザです。すぐにエスカレーターで2階に上がりましたが、昨日の店に行ったら、また昨日の女の子達にまとわりつかれると思ったので、そのまま右側の通路沿いにある日本人に人気の店へ。

 しかしまだ盛り上がりに欠ける時間だったのか、雰囲気的にいまいちだったので、ビール1本飲んで退散。すぐに1階に降りていつもの右奧の店へ。

 するといつも何かと話をする機会があるウェートレスさんが目ざとく私を見つけて、椅子に座らせた後「今日はいつもの相性のよい子がお休みだよ」と教えてくれました。(座らせた後で言いに来るところがうまいですね)

 このウェートレスさん、何かと気軽に英語で話しかけてくるので、私もつい調子に乗って飲み物等を奢っている内に、いろいろ内輪話もしてくれるようになりました。

 今日は「いつもの子はいないけど、あなたにぴったしの子は○○番だ」と指さして教えてくれます。一瞬どうしようかと思いましたが、指さされた女の子はまったく違う方を向いていましたので、こりゃ縁がないなと判断して、自力で探すべく努力をします。

 そんな中、春休みの学生旅行?でしょうか。若者が連れ立って入ってきます。どうやらこうゆう場所に慣れている若者を先頭に、ゾロゾロと列を作っています。

 先頭の子はステージを見ながら一周。後ろに付いている子は、周りを見ることもなくただついて回るだけ。まあ初めてだったらそうだろうなと思わせる雰囲気です。

 ところが先頭の子は、気に入った子がいなかったのか、ステージを1周してそのまま出ていってしまいました。当然くっついている子もそのまま出ていきます。まるで昔の子ども達の電車ごっこですね。ちょっと笑えましたが、笑えないのはお店の人たちです。

 ほとんど冷やかしにしか思えません。「何あれ?困ったもんだね」という表情をしてウェートレスさんを見ると、ウェートレスさんもすぐに察して「若い!」の一言。最初からあまり商売にならない客だと見ているようでした。

 ステージ上の女の子達もほとんど無視しています。まあ若いときからこんな場所に出入りするぐらいですから、ガッツがあるとも言えますが、相手の事を考える余裕もないのかなとちょっと寂しく思いました。(もっとも私だって、そんなに偉そうに講釈を垂れるような聖人君子では無いと自分では思っています)

 とうわけで、それはそれとして、折角の機会なので「よしそれなら、他の子と話が出来るはずだ」とすぐに発想を切り替えます。

 ステージをしばらく見ていると、ダンスの順番ではない女の子が一人、盛んにこちらをチラチラ見て、何となくお近づきになりたいような素振りです。

 私はどちらかというと女性との付き合い方が下手くそで、若いときから自分自身にも自信が持てず、強気で口説くということをやった試しがありません。

 その結果、今になって思うと、「あっあのときは、あの子が好意を寄せていたサインだったんだ」と思うことがいくつかあります。

 最近、バンコクのゴーゴーに行くようになって、もちろん私と私が行く店の女の子達との年齢差はとてつもなく大きいのですが、それでもなんとなく相性がよいとか、この子は合わないということをはっきりと感じるようになりました。不思議な経験です。

 まあ大雑把に言えば、こちらが相性が良さそうだ、と思えるような子は、相手も私に対してそれほど不快感を持っていないと言うことですね。

 もちろん私自身の好みもあるわけですが、「うわ〜、この子は本当に美しい。けれど私には合わないな」と思える子も多いです。そうゆう子は、逆に私など見向きもしません。目の前を通り過ぎても知らんぷりです。

 ところが「あっこの子は感じが良さそうだ」と思って見ていると、どうゆうわけかその視線を感じるのか、ふっとこちらを向いてニコッと笑ったりしますので、おじさんとしてはそれだけで幸せな気持ちになれるわけです。

 というわけで、今回椅子に座っている子が盛んに気にしているのを意識はしていたのですが、どうしようかなと迷っている内にダンスの時間になりました。

 するとダンスの立ち位置がどうゆう割り振りになっているのか私にはよく分かりませんが、今度はわざわざ私のすぐ近くで踊り始め、笑いかけてきます。

 こうなると蛇に睨まれたカエルの心境ではないですが、「こりゃ呼ばないと駄目かな」(何が駄目なのかよく分からないのですが)と思い、馴染みのウエイトレスさんに、「あの番号の子はどんな感じ?」と聞いてみると(こうゆうとき普段から馴染みのウエイトレスさんを作っておくと助かります)、当然ながら「凄く良い子!」という返事が返ってきました。(変な子ですよ、と言うようなウエートレスさんもいないとは思いますが)

 というわけで、ステージ上を見て視線があったときに、「何か飲むかい?」という意味を込めて、飲む仕草をしてみせると、すぐにステージを降りてきて横に座り、「さっきから私を見ていたでしょう」と言います。

 見ていたのはそっちだろう、と言いたくなりましたが、そんなことで四の五の言ってもしょうがないので、「エヘヘ」というような笑いを浮かべていると、ますます親密度が増します。

 いつものように名前や年齢を聞いて、後は片言の何でもない英会話を楽しみ、最後にチップを少し渡してお終い。楽しい夜になりました。そのまま歩いてホテルへ。11時には寝ていました。



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