第5日目 夜遊び(3)

エレクトリックブルー

 さらにしつこくピンクパンサーから「エレクトリックブルー」へ向かいます。酔った頭の中で、あと3日しか遊べないというプレッシャーがかかっていたように思います。

 すでにミズキッチンでビールを1本、キングキャッスル1本、バダビン1本、ピンクパンサー1本で、これで私の容量は通常の限度です。

 本来フラフラになってしまうはずですが、この日はなんだかがんばれました。予感めいたものがあったのかも。

 薄暗がりのバービア群の中からの声がけにニコッと笑って答えながら、そのまま通り過ぎます。日本人のおじさんは英語をほとんど話さないと思われているようで、しつこい勧誘はほとんどありません。

 お店の前にいる呼び込みのお兄ちゃんに軽く挨拶をして店内へ。すぐにいつものウエイトレスさんと目が合い、入って右折。その先の席に座ります。

 何だか定位置になってしまったような雰囲気です。いつものように「ハイネケン」と言おうと思って、慌てて「ノーノー、ドラフトビア」と言って店の外を指さします。店の外で、ドラフトビア50Bという看板を持って呼び込みをしているからです。

 その際、「向こうのビール」と指さしたとき、左側のダンサーの待機席に昨晩気になっていた子を発見。しかもこの子も私に関心があるのか、たまたま私を見つめていて、バッチリと目が合いました。

 何回か書いていますが、男女を問わず人と人の相性というのがあって、どうしても合わない人がいたり、合った瞬間に気持ちが通じる相手がいるような気がします。

 もちろん自分の単なる思いこみかもしれません。ただ仕事をしていると、こういった雰囲気は良く感じていました。

 というわけで、「うわ、この子だ」と思った瞬間恥も外聞もなく手招きをしていました。すると座っていた席から飛び出すように私の横へ。嬉しい瞬間です。

 この頃すでに酩酊状態ですから、感情にまかせて気軽にこういったアクションが出来たのかなと思いますが、自分でもちょっとびっくり。

 ちなみにこれまでいつも横に来た子はこの日はお休み。それもタイミングだと思いますが、不思議な縁を感じます。

 早速いつものように自己紹介から始めますが、すぐに分かったのは、この子は日本語も英語もほとんど不可。意思疎通はジェスチャーのみ。これはちょっと予想外でした。

 しかし上にも書いたように、言葉による意思疎通はなくても、何となく感情的な繋がりを感じます。不思議な体験です。

 というわけで飲物を奢り、楽しげにしているとウエイトレスさんやママさんまで寄ってきて、飲物を奢れと言います。

 この日は酔っぱらった勢いもあり「まあいいか」と思うばっかりで私にとっては大散財。(と言っても1500Bぐらいですが)

 ふと時計を見たら11時30分。ママさんにMRTは何時まで?と聞いたら「12時まで」との答だったので安心して11時40分に上記の大枚をはたいて店を出ました。

 ところがところが、にやけた顔をしながらMRTの地下道入口まで行ったらおっかなそうな警備員さんが仁王立ち。「MRTはすでに終了している」と言います。なんとこの日は土曜日で11時40分頃に終了なんだそうです。

 「うへえ〜、まいった。こりゃタクシーで帰るしかないけど、この辺りだと近距離でもふっかけられそうだな」と思いいつつ、しょうがないので流しのタクシーを捕まえました。

 しかしMRT近くで場所が良かったのか、メーター使用でルンピニ公園駅まで40B。申し訳ないぐらいです。

 12時に戻って大満足して寝たのが12時半。寝る前にたっぷり水を飲みました。2日酔いを少しでも抑える秘訣?です。(アルコールの血中濃度を下げるんだと思っています)



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