第5日目 バダビンでささやかな豪遊

 「クラブM」を出たのが9時過ぎで、ちょっとばかり満足した気分でスラウォン通りへ。左折してパッポンに向かい、ピンクパンサー前を左折。

 パッポンUのちょっと暗くて、照明がピンクや紫色が多い怪しげな道を歩きます。周囲から「飲んでいきませんか?」という声がかかりますが、「ニコッ」と笑って通り過ぎます。

 向こうは商売ですから声をかけてくるわけですが、まあ客として見てもらえているんだとありがたく思うことにしています。

 というわけで向かったのが、昨日Kさんと一緒に行動していたとき私だけがちょっと良い思いをしたバダビン

 右折して路地に入って店内へ。この日も昨日と同じような座席に案内されました。先ずはハイネケンを頼んで、ステージを見上げると、昨日の二人連れが目の前にいて手を振ってきます。

 この二人はどうやら友達同士のようで、いつも一緒になって踊っています。しかし見た目のタイプは正反対。あえて言えば片方がかわいい系でもう片方が美しい系。

 この日は私にとって今回の旅行の最終日ですから、多少散財してもよいかなと思っていました。(と言っても私の場合は節約けちけち旅行なので、清水の舞台から飛び降りるつもりで消費しても、だいたい1500Bぐらいです)

 ダンスが終わるとすぐに隣にやってきて、何やかやと言ってきますが、私にはタイ語がほとんど分からないので意味不明。

 時折混ざる、発音が分かりにくい英単語を聞き取って適当に話をしますが、まあ若い子が両サイドに座っていればそれだけで満足です。

 当然ながら飲み物の要求がありましたが、もともと気に入った子達ですからすぐに「OK」。

 女の子の飲み物の好みもいろいろあるようですが、きれい系の子が「テキーラ」、かわいい系の子が「コーラ」。

 こんなきつくてくさい酒を飲むのかといつもジェスチャーで伝えているのですが、飲むときには顔をしかめて飲むものの、後は平気みたいなので、後味が良いのでしょうか?よく分かりません。

 ちなみに、バダビンはコーラもテキーラも、女の子の飲み物は値段の差が無い?みたいです。

 飲み物で乾杯しながら話をしていると、すぐに目ざといウェイトレスさんがやってきます。このウエイトレスさんともずいぶん馴染みで、奢ってくれとは言いますがしつこくないのが気に入っています。

 今日は彼女にも一杯奢って、4人でワイワイやっていると、今度はステージ上にいた、激しいダンスを踊ることで有名な子がその様子を見て、「私にも」と言ってきます。

 この子のダンスは、私の知っているゴーゴーの中では、もっとも激しく切れのあるもので、見ごたえがあります。

 以前そのすごさに感動してチップを渡したことがあるので、それをちゃんと覚えているようです。

 というわけで、この子にもチップを渡して、激しいダンスを楽しませてもらいました。

 そうこうするうちに、次のダンスの時間になったらしく、両側の子が「私たちはダンスに行くけど、もうちょっと待っていて、もう1回飲み物を奢って欲しい」と言います。

 この日はもう他の店に行くつもりはなかったので、「分かった」と答えて、しばらく一人でステージ鑑賞。

 その間も二人の子がこちらをちらちら見て、私が帰らないように見張っている?感じ。

 まあ彼女たちにしてみれば、飲み物のノルマもあるでしょうし、簡単に奢ってくれる客を見つけたと内心は思っているのだろうなと思いつつ、それはそれで私もある程度良い思いをしているのだからお互い様だと判断しています。

 というわけで規定の時間の踊りを終え、ご苦労様でしたという意味もこめて、もう1杯ずつ飲み物を奢って時計をみたら11時近く。

 翌日は早朝4時半起きと決めていたので、「そろそろ帰らないと」と思い会計。二人にはチップもせがまれましたが、会計は明朗。チップを含めて1500Bぐらい。

 タニヤの店と比べてどうなんだろうか?といつも気になりますが、結局は遊び方に寄るのかなという気はします。

 店を出て、つい楽しかった記憶に緩みがちな顔を引き締めて地下鉄でホテルへ。ここで酔っ払った勢いで、デレ〜とした感じで道を歩いていると、何らかの事件に巻き込まれたりする可能性が高いと思っています。

 しかし、今回の旅行は最後の夜に出会った子たちがすべて良い子でしたので、大満足となりました。11時過ぎ就寝で、早朝出発に備えます。
 



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