傍らの階段で靴を脱いで本堂内に入ると、ちょうど100人ぐらいのお坊さんが集まっていて礼拝の最中でした。
当初その奇麗に並んだ後ろ姿は、タイのお寺でよく見かける人形かと思ったのですが、しばらくしたら一斉にお辞儀をしたのでびっくり。
お経を唱えているときは皆さん微動だにしなかったので、後ろから見ると人形のように見えたようです。
お経が一段落したところで、邪魔にならないようにご本尊様を撮影。おだやかな仏像らしい顔つきをした黄金色に輝く仏様でした。
「やっぱり格式のありそうなお寺の仏像は何となく顔つきも違うな」と思いながら、家族一同の健康と安全な旅行をちょっと願って本堂を出ます。
本堂の裏手と思われる方向に歩いていくと観光パンフレットで見かける、先端が崩れた巨大な仏塔が見えてきます。
あらかじめ、この仏塔は大きいという知識は仕入れていましたが、やはり写真で見るのと本物の迫力は明らかいに違います。
想像の中で、崩れたと思われる部分の塔を再現してイメージを膨らませると実に巨大。これを一つ一つ小さなレンガを積み上げて作ったと思われ、その努力にも感服です。
というわけで、先端を仰ぎ見ながら正面と思われる階段下のナーガに近づいてみると、歴史を感じさせるナーガでした。
そのナーガを起点にして仏塔に沿って左回りに歩いていくと、正面からでは見えなかった仏塔周りに配置されている巨大な象が見えてきます
まさに悠久の年月を感じさせる象さんたちで、この時点で正面にもかつては象さんが配置されていたんだなということに気が付きました。
更にすぐ目の前で見るナーガ像は、他のお寺で見たきらびやかなナーガと違って威厳のようなものを感じます。
仏塔を見上げたり、象さんの古さを感じたり、ナーガの迫力を意識しながら裏手に回るとちょうど夕陽が当たって、全体がきれいに見えます。朝は正面、夕方は裏面からの撮影が向いているようです。
他にも寝姿像とかナーガ神を後ろにまとった仏像とか、まあ見所多数。チェンマイのお寺の中で絶対に見ておく必要があるお寺だなと感じました。ゆっくり回っていると、見学時間は最低1時間ぐらい必要かもしれません。