ゴーゴーで楽しく過ごすために(6)

8 どんな話しをするのか

 年齢差はとてつもなく大きいのですが、「なんかこの子とは気が合いそうだ」と思える子が不思議といるもんです。このあたりの感覚はうまく説明できないのですが、普通は相性という言葉で説明できます。

 そんな子がたまたま見つかり、さらに具合よく横についてくれれば、そこから先は自ずと何らかのコミュニケーションが始まります。

 通常は「サワディーカー」という挨拶に始まって、さらに「How are you?」なんていうやりとりがあり、続いて名前等の自己紹介

 しかし大音量の中で名前を聞き取るのが大変。どうしても分からないときは持参したメモ帳に書いてもらうこともありますが、「書いてくれ」と頼むとタイ語で書く子もいます。

 当然読めませんから「英語で」とお願いすることになりますが、実はアルファベットが怪しい子もいるということが最近分かってきました。なんとなくモジモジしたり、申し訳なさそうな顔をするので分かります。というわけであまり強要するのもどうかなと思っています。

 ここまでは誰でも共通。ここからが話下手の私には難しい領域です。当然私は最初に書いたようにタイ語はまったくダメ。英語は片言ですから、すぐにコミュニケーションに行き詰ります

 話しが何とか続くときは、「年齢」「出身地」「家族構成」「食事は食べたか」「ダンスがうまいね」「きれいだね」「若くて元気だね」なんてことをポツリポツリ話すわけですが、それでもいずれ限界が来ます。

 なぜなら私と同様彼女達の英語も怪しいからです。それでも性格が良いと思われる子は、そういった会話の隙を埋めるように、手をとってマッサージをしてくれたり肩を揉んでくれたりと、なかなかサービス精神旺盛です。

 中には私の手をとって、頼んでもいないのあちこち誘導してくれる子もいます。まあその先の目的が分かっていますから、当然そういうこともあるだろうし、それを楽しみに来ているという部分も否定できません。

 というわけで、良心的な子はある程度のコミュニケーションが成立したと思える段階で「飲み物を頼んでも良いか?」と聞いてきます。

 そこら辺まで話しが進んでいれば、当然「OK」となると思いますが、自分の予想と違った場合は「No」といって断ることも出来ます。しかしこれも断り方はあくまでにこやかにやって、多少なりともサービスを受けたと感じていたらちょっとチップを渡すのがスマートなやりかただと思います。

 このあたり、私は良心的な子の場合を書いていますが、一部の人気店の売れっ子、または高慢な子の場合は、勝手に横にやってきて、座った瞬間に「飲み物」を要求し、5分もすると「出かけよう」と言う子もいます。

 そういった子の場合は、たぶんその先一緒に食事に行ったとしても碌なことにはならないだろうと思えるので、だいたい「ごめん、もう少しステージを眺めていたい」というような断り方をしています。

 すると、その意思が固いように思えた場合、こういった子の多くは「ちょっとトイレ」とか「ダンスの順番」とかなんとか言い訳をして去って行くことが多いようです。(この間、最短3分ぐらいの子もいました。自分から押しかけてきてこれでは、さすがに不愉快でチップも渡しませんでした)

 それでも中にはきちんとワイをして、「飲み物をありがとう」と言ってくれる子もいますが、そういう子は少ないです。

 最終的には自分が楽しければ良い訳で、こちらが客なのに、相手の子の事をあれこれ考えて気を使うのも変な話しです。というわけで、基本的には「来るもの拒まず、去るもの追わず」という姿勢が良いのではないかなと思っています。

 近くに来て話しをしてみたら、すごく相性がよかったなんて子もいますし、当然その逆もアリです。一喜一憂、良い出会いもあれば悪い出会いももある。ただそういった出会いの機会があるというのは素晴らしいことだなと思っています。

 たとえ話しがまったく弾まなくても、横で何となくニコニコして相性が良いなと感じる子がいるのも事実です。そういった子とのひと時を求めて、いつの間にかバンコクリピーターになってしまったように思います。

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